「リスペクトしなかった」 サウジアラビア記者がACL決勝の敗因を分析、圧巻の雰囲気を称賛「影響があった」
アル・ヒラルは浦和に2戦合計1-2で敗れた
サウジアラビア1部アル・ヒラルは、5月6日に埼玉スタジアム2002で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦で、浦和レッズに0-1で敗れ、2戦合計1-2となり、大会連覇は成し遂げられなかった。
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同国のアブドゥルハジ・アルミスタジ記者は、試合後、「私のチームが勝てなかったから、あまり良い気分ではない。それでも非常に面白い、タフな試合だった」と、第2戦の90分を振り返った。
「気候が難しかったことは否めない。その影響もあったが、勝利した浦和を祝福したい。彼らは第1戦、第2戦でとても賢く戦い、アル・ヒラルに自分たちの戦い方をさせずに、自分たちのやりたいことをやった。だから今、浦和のチーム関係者、選手、ファンにおめでとうと言わせてもらいたい」
また、かつてサウジアラビア1部アル・イテファクでも指揮を執った経験のある浦和のマチェイ・スコルジャ監督の存在が大きかったと言う。
「彼はサウジアラビアやUAEで、これまでに仕事をしていたから、彼のことはよく知っている。それが3、4か月前に浦和にきたばかりで、アジア制覇に導いた。本当に素晴らしい監督だ。とても賢いしね。勝つべきチームが勝ち、アル・ヒラルは来シーズンに向けて取り組むべき課題が多くあるということだろう」
試合中は、強風が吹いており、前半は浦和、後半はアル・ヒラルと風下に立ったチームが苦戦した。コイントスに勝ったアル・ヒラルは、エンドを選ぶことができたが、「早い時間帯で決着をつけるためにゴールを奪おうとしていたから、前半に風上を選んだ。ただ、点が取れなかった。一方、浦和は風上にとって、風の助けを借りてゴールを得た。私たちは、風によるアドバンテージを生かせなかったが、浦和はそれができた。それが問題だ」と、コメントしている。
さらに「この2試合については、監督に責任があるだろう」と、Jリーグ初代得点王でもあるラモン・ディアス監督に矛先を向けた。「どちらの試合でも、アル・ヒラルは浦和をリスペクトしなかった。浦和は簡単なチームだと思っていたし、勝てるだろうと考えていた。初戦で1-1になった結果、ここでの試合は難しいものになった。違う天候、時差があり、フィジカル的にもきつかった。移籍市場で補強が禁じられていた影響もあったと思うが、何より相手を軽んじたことがこの結果につながったと思う」と、分析している。
浦和のファン・サポーターが作り上げた雰囲気については、「素晴らしい」と言い「このスタジアムのことは2002年のワールドカップの時から知っている。地下鉄から、このスタジアムまで、日本の人々は本当に親切だった。アル・ヒラルのファンは、応援のやり方を変えている。それでもチームを応援しているが、今回の浦和のようにスタジアム全体で全方位から応援するようなことはしていなかった。そうした違いも影響があったかもしれないね」と、振り返っている。