「あのファウルをされれば怒るのは当然」 横浜FC×新潟のタックル→突き飛ばし→乱闘騒動の判定に日本代表OBが見解
元日本代表DF栗原勇蔵氏が小川と三戸には「カードが出るべきだった」と指摘
J1リーグ第11節が5月3日に行われ、横浜FCがアルビレクッス新潟との昇格組対決を制し、1-0と今季初勝利を飾った。後半45分に起こった乱闘騒動を巡る判定が話題となったが、元日本代表DF栗原勇蔵氏は退場者が出ても不思議ではなかったと見解を述べている。
前半をスコアレスで折り返した試合は、後半8分に横浜FCのMF近藤友喜が右サイドからクロスを入れると、ゴール前に入ったMFユーリ・ララがヘディングでゴールを決め、横浜FCが先制した。
1点を追う新潟の猛攻をしのぐ展開が続く横浜FC。後半アディショナルタイムには新潟MF三戸舜介にペナルティーエリア内で決定機を作られるも、GKスベンド・ブローダーセンが1対1を止めてピンチを回避。1点のリードを守り切り、今季初勝利を手にした。
そのなかで、注目を集めているのが後半45分の攻防だ。新潟は自陣深くでボールを奪って攻撃へ。MF三戸が右サイドのタッチライン際でボールをキープするなか、横浜FCのFW小川航基が背後から激しいタックルを敢行。ファウルが吹かれたが、足をかけられ倒された三戸はヒートアップし、その場を去ろうとする小川の胸を突き飛ばして倒してしまう。
これを受け、途中交代でピッチをあとにしていた横浜FCのMF山下諒也がすかさず三戸に詰め寄り、両チームの選手が入り乱れる事態に発展。新潟MF伊藤涼太郎が山下を倒す場面もあり、乱闘寸前となった。
山下良美主審は横浜FCの山下と新潟の伊藤にイエローカードを提示。最初にタックルを仕掛けた小川、小川を突き飛ばした三戸にカードは提示されなかった。
元日本代表DF栗原氏は、「終了間際で後味の悪い試合にしたくなかったのかもしれませんが、プレー強度的には小川はカードが出るべきでしたね。あのファウルをされれば怒るのは当然。ただ、三戸も報復はいけない。突き飛ばしの強さも、(4月12日に行われたJ2リーグ第9節の)ジュビロ磐田対FC町田ゼルビアで磐田MF山田大記と町田DF藤原優大がお互いを押し合ったプレーよりも勢いがあった。2人とも退場が妥当だったかと思います。判定の不可解さは、山下の表情がすべてを物語っている気がします」と見解を述べていた。