アジアを制したU-19代表エースが桐光学園の試合を観戦 後輩に授けた“トーナメントの心得”とは
アジアを勝ち抜いた先輩の言葉の重み
小川が話した心得。キャプテンのタビナスはこのような言葉だったと明かした。
「『前日などに上手くチームで過ごせていなければ、試合でも上手くいかなくなってしまう。そういった雰囲気がトーナメントでは直結していく』と話していました。ゴールを決めたらスタンドやベンチに行って喜び合おうと思いましたし、それは日常生活でもですね」
ピッチ上でのプレーだけでなく、チームの雰囲気作りにも一瞬の油断があってはならない。アジアでの激闘を勝ち抜いた小川の言葉だからこその重みだったようだ。
試合後には、桐光学園に千羽鶴を届けた座間イレブンが小川の存在に気づくと色めき立ち、小川は写真撮影に笑顔で快く応じる場面もあった。そんな心優しく、端正な顔立ちの点取り屋にエールを送られた後輩たちは、2年連続の選手権切符を手にする戦いも最高のモチベーションで臨むはずだ。
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茂野聡士●文・写真 text & photo by Satoshi Shigeno