アジアを制したU-19代表エースが桐光学園の試合を観戦 後輩に授けた“トーナメントの心得”とは
「日頃からの雰囲気作りが大事」
そんな小川は試合後、快勝を飾ったイレブンを労いに、そして13日に控える決勝に向けて激励の言葉をかけた。
「ロッカールームに行って、みんなと話をすることができました。自分もプロ1年目を経験したなかで、こういったトーナメント戦はトントンと勢いに乗って勝っていくこと、日頃から雰囲気を作っていくことがどれだけ大事かということを感じたので」
小川が口にしたトーナメント戦とは、先月バーレーンで開催されたAFC U-19選手権だ。若き日本代表はグループリーグを2勝1分の首位で突破すると、来年のU-20ワールドカップ(W杯)出場権がかかった準々決勝タジキスタン戦で2得点を挙げ、エースとしての役割を果たした。
また決勝のサウジアラビア戦では、PK戦で5人目のキッカーを任されて見事に成功。昨年度の高校選手権3回戦・青森山田戦ではファインゴールを決めながらも、PK戦を含む二度のPK失敗に泣いたエースが重圧に打ち勝った。その小川の一撃が99年ワールドユース準優勝の“黄金世代”、9年前にU-20W杯でベスト16入りした“調子乗り世代”も果たせなかったアジア制覇をもたらしたのは記憶に新しい。