殊勲の同点弾の興梠慎三、ACL決勝第1戦ドローに言及 「アウェーの地で、同点で帰れるのはすごく大きい」
後半8分にゴール前のこぼれ球をしたたかに押し込んで同点
浦和レッズのFW興梠慎三は、現地時間4月29日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦、アル・ヒラル(サウジアラビア)とのアウェーゲームで1-1の同点に追い付く貴重なアウェーゴールを挙げた。ACL日本人通算最多得点を誇る“浦和のエース”は、「アウェーの地で、同点で帰れるのはすごく大きい」と語った。
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興梠は2017年、19年と決勝で3回目の顔合わせになったアル・ヒラルとの対戦に、「アウェーではハーフコートゲームのようになる」と覚悟を話していた。その通りに立ち上がりから押し込まれた浦和は、前半13分に先制ゴールを許してしまった。興梠も前線で奮闘したが決定機に足を滑らせてしまう場面もあり、なかなかポイントを作れずに厳しい状況に追い込まれた。
「立ち上がりに失点してしまって少し難しい試合になりました。なんとか0-1でも第2戦のホームで勝負をかけたい気持ちもありましたけど、チャンスがあれば同点に追い付いて第2戦を迎えたいとも思っていた」
そう話す興梠に、その時が訪れたのは後半8分だった。自陣からのつなぎでMF大久保智明にボールが入ると興梠を狙ったスルーパス。これは相手DFに弾かれたが、そのボールが背後のスペースをカバーしようとしていたGKと入れ替わるようなボールになりゴール方向へ。これがゴールポストに当たって跳ね返ると、興梠が押し込んで貴重なアウェーゴールになる同点弾に。興梠はこれがACL通算27得点目で、日本人最多記録を更新した。
興梠は後半23分に交代で退いたが、チームはそのままスコアを維持して引き分け。17年の優勝時と同じく、初戦のアウェーゲームを1-1で乗り切った。それだけに「ラッキーなゴールでしたけど、このアウェーの地で同点で帰れるのはすごく大きいと思います。次はホームで6万人近く入ると思うので、たくさんのサポーターの後押しとともに戦って、2017年同様に埼スタで優勝してみんなで喜びを分かち合いたい」と、疲労の中にも安堵感を見せながら話した。
13年の浦和移籍加入から長らくエースとして活躍してきた興梠だが、昨季は期限付き移籍により北海道コンサドーレ札幌でプレーして今季に復帰。そのため、今大会ではグループステージと決勝トーナメントの準決勝までをプレーしていない。それだけに、出場権の獲得から決勝進出までを勝ち取ってたチームメイトや、すでにチームを離れた選手たちにも感謝の言葉を残していた。
浦和復帰から好調を維持して迎える決勝戦で結果を残したエースには、第2戦のホームゲームで優勝を決定づける一撃にも期待が懸かる。