浦和、敵地でのACL決勝第1戦は1-1ドロー ベテランFW興梠が貴重なアウェーゴールを奪取

アル・ヒラルとの第1戦は1-1でドロー決着【写真:ロイター】
アル・ヒラルとの第1戦は1-1でドロー決着【写真:ロイター】

前半13分に先制を許すも、後半8分に興梠のゴールで同点

 浦和レッズが3回目のアジア制覇を目指すAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、現地時間4月29日に決勝第1戦でアル・ヒラル(サウジアラビア)と対戦。先制を許すもFW興梠慎三が大きなアウェーゴールを奪い、1-1のスコアで第2戦のホームゲームにつなげた。

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 浦和はマチェイ・スコルジャ監督が今季就任し、チームの始動からこの決勝戦を強く意識してきた。リーグ戦でメンバーを固定傾向で戦い、それによるコンビネーションの熟成を図った形でこの初戦に臨んだ。4月9日のJ1リーグ第7節名古屋グランパス戦(0-0)で負傷交代して出場が危ぶまれた主将のDF酒井宏樹も、このゲームに向けた懸命な調整で右サイドバックのスタメンに入った。

 立ち上がりは、一気にアル・ヒラルのラッシュを受ける形になった。攻撃を受けてはマイボールを安定させることができず、波状攻撃を受けた。そして前半13分、アル・ヒラルは右サイドで出場したMFミシャエウがDF明本考浩を縦に突破。ゴール前に低いボールを入れると、浦和はGK西川周作とDFアレクサンダー・ショルツのどちらがプレーするかに一瞬の迷いが生まれてボールが通過。逆サイドからFWサレム・アルダウサリに蹴り込まれて先制を許してしまった。

 その後も厳しい時間もあったが、浦和は徐々に持ち直す。まずは前半18分にうしろからボールをつないでMF小泉佳穂に渡ると、最終ライン背後へ浮き球パス。FW興梠慎三が反応して抜け出しかかったが、DFモハメド・アルブレイクに戻られてシュートまでは持ち込めなかった。さらに前半27分には、MF伊藤敦樹が相手のビルドアップのパスをインターセプト。相手DFが1人しかいないところへショートカウンターという決定機だったが、伊藤がパスを出した先の興梠が芝に足を取られて転倒。痛恨のスリップでシュートに持ち込めず、浦和は0-1のビハインドで前半を終えた。

 後半も立ち上がりに苦戦した浦和だが、アル・ヒラルのプレスを裏返したところから待望の瞬間がやってきた。後半8分、自陣からのつなぎでMF大久保智明にボールが入ると興梠を狙ったスルーパス。これは相手DFに弾かれたが、そのボールが背後のスペースをカバーしようとしていたGKと入れ替わるようなボールになりゴール方向へ。これがゴールポストに当たって跳ね返ると、興梠が押し込んで貴重なアウェーゴールになる同点弾に。興梠はこれがACL通算27得点目で、日本人最多記録を更新した。

 スコルジャ監督は後半23分に小泉と興梠に代え、MF安居海渡とギニア代表FWホセ・カンテを投入。前線での強度アップとボールキープ役を託した。後半35分過ぎには酒井が攻撃参加したあとにプレー続行が厳しくなり、大久保とも合わせてDF荻原拓也とユース所属で17歳のMF早川隼平を投入。厳しいラスト10分が訪れるところ、サウジアラビア代表MFサレム・アルダウサリがMF岩尾憲のファウルに対して報復のキックを行い退場処分に。このままスコアを維持した浦和が第1戦のアウェーを1-1の引き分けで終えた。

 2017年、19年の決勝に続く3回目の顔合わせ担った両者だが、17年の浦和優勝時も初戦のアウェーを1-1で引き分けた。本拠地、埼玉スタジアムでの第2戦は5月6日に行われる。

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