J2山形の得点取り消し判定は正しかったと結論 JFA審判委員会が説明した理由とは?
4月26日にレフェリーブリーフィングを実施
日本サッカー協会(JFA)の審判委員会は、4月26日にオンラインでレフェリーブリーフィングを実施。いつかの事例を取り上げるなかで、4月16日に行われたJ2リーグ第10節のモンテディオ山形対ツエーゲン金沢戦が取り上げられた。山形がコーナーキックから得点を決めたところで、GKに対するファウルがあったと判定された場面があった。
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この場面は山形が左コーナーキックをゴール前に入れ、DF西村慧祐が頭で合わせて決めた。しかし、吉田哲朗レフェリーはGK白井裕人の近くに立っていた山形のMF田中渉がファウルコンタクトをしたとしてゴールを取り消した。一方で映像を見ると、白井が田中を引き倒し、その動きに巻き込まれるような形で両者が転倒しているようにも見えた。
JFA審判マネジャー・リーグ担当統括の東城穣氏は、この場面について「JFAの見解は攻撃側競技者のファウル。攻撃側競技者がGKを押さえている。審判委員会としてもレフェリーの判定を支持している」と、吉田レフェリーの判定は正しかったという結論を話した。
このファウルがどのようにして起こったかについて、東城氏は映像を用いて「コーナーキックが蹴られる前はGKと青の選手(山形の田中)の間に隙間があるが、蹴られたあとに(田中が)GKに背を向けてブロックしている。それを主審がGKを押さえていると判断している。その後にGKから(田中に)手をかけるが、先に事象が起きたものにより攻撃側のファウルと判断した」と、白井が田中を引き倒したように見える場面の前に、田中が白井に対して背中から身体を預けてプレーを阻害する反則があったため、時系列からも山形の反則としてゴールを認めずに金沢にフリーキックが与えられた判定が正しいという見解を話した。
また、このようなポジション争いの場面においてファウルとするかどうかの判断については、「最終的にはフィールド上のレフェリーの主観に任されている部分」としつつも「影響があるかどうか」を1つの基準として挙げていた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)