柏木も「ムッときた」浦和のドタバタ劇 「監督も途中で教えなきゃいけないだろうと」

状況を把握する選手としていない選手が混在

 その時、浦和のベンチでは数名が川崎の状況を把握していたという。後半36分から途中出場のFWズラタンやベンチ前を通りかかった左センターバックの槙野に川崎の状況が伝えられ、引き分けは問題ないことが徐々に伝わった。しかし、ピッチ内にはその状況を把握している選手としていない選手が混在してしまう。

 例えばベンチから最も遠い位置にいた右MF駒井善成は、試合終了まで引き分けでOKという事実を知らずにプレーしたという。特に失点の起点となっていただけに、「何とかしなくては」と攻撃に相当の意識が傾いてしまったと明かした。試合中にはGK西川周作などが時間を稼ぐようなプレーをしていたため、「終わってみて、ああ、そういうことだったのか」と分かったと言い、「人生で一番ホッとした」と笑った。

 しかし、柏木はこうした顛末には大きな問題があるとハッキリとした言葉で語った。

「オレは(点を取りに)いきましたね、完璧に。それで攻め急いで失点したらどうするんだって思うし、それは早く伝えるべき。そこは終わってから少しムッときた。みんな前に出てきているからどっちか分かんないんですよ。『行け! 行け!』の合図なのか、『落ち着いてやれ』なのか。やっている方としては失点してしまって、前半の結果を監督から聞いているわけだから、監督も途中で教えなきゃいけないだろうと」

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