浦和の17歳新星、同点ゴール起点 Jデビュー戦でいきなり存在感「ゲームに入りやすかった」
川崎とのアウェーゲームで後半35分に途中出場、Jリーグデビューを果たす
浦和レッズのMF早川隼平は、4月23日のJ1第9節川崎フロンターレ戦の後半35分に途中出場。ユース所属で2種登録の17歳はJリーグデビューを果たすと、チームの同点ゴールを導くパスワークでも輝いた。
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早川は4月5日のルヴァンカップ・川崎フロンターレ戦に途中出場してプロデビューすると、19日の同杯湘南ベルマーレ戦ではスタメン出場してゴールも決めた。これは天皇杯などを除くJリーグ公式戦での浦和史上最年少記録を更新するもの。マチェイ・スコルジャ監督は、その勢いを買ってリーグ戦でもベンチ入りメンバーに抜擢した。
昨季もリーグ戦でベンチ入りしたことがあるが、それは新型コロナウイルスの影響で大幅にメンバーが離脱した時期に、トップチームにも合流していない状態で呼ばれたもの。今回はトップチームのトレーニングにも継続的に参加し、そのなかで実力を示して勝ち取った舞台だった。
そして0-1のビハインドで迎えたラスト10分で、スコルジャ監督は3枚替えのうち1枚を早川に使った。すると入って1分後、左のインサイドでDF荻原拓也から縦パスを受けると、2人に挟まれながらもキープして追い越した荻原へ丁寧なスルーパスを供給。荻原がFWブライアン・リンセンにラストパスを通して、同点ゴールになった。試合はこのまま1-1の引き分けで終わったが、後半アディショナルタイムにはペナルティーエリア内でシュートを放つ場面も作った。
早川は「ファーストプレーで前を向くことができて、ガチャッとしたのも自分の前にこぼれてくれた。ゲームには入りやすかった」と振り返る。一方で、ラストチャンスの場面については「狭いところでも枠内に抑え込めるか。(相手を)外してからシュートまでのテンポを速くしないといけない」と、向上心を見せた。
小学校時代に所属したチームの先輩にあたる荻原は、早川について「トップチームに入っても遜色ない。やれるでしょ、という感じでしかない」と話す。流動的に動く前線の中でも、タイミングよくボールを引き出すプレーが光り「スピードやドリブルでどうこうという選手ではないけど、相手の嫌な位置を理解してプレーしようと思っている」と、視野を広くプレーに関わった。
浦和にとっても若く勢いのあるサイドアタッカーの台頭は喜ばしいもの。スコルジャ監督にとって、攻撃の切り札と言える存在になっていく可能性は十分だ。