「もう一度あの舞台に立つ」 鳥栖戦で快勝の札幌がルヴァン杯に特別な思いで臨む訳
ルヴァン杯グループステージ第4節で鳥栖に4-1と快勝
北海道コンサドーレ札幌は、4月19日にホームで行われたルヴァンカップのグループステージ第4節サガン鳥栖戦に4-1で勝利した。ルヴァンカップの4試合が終わって勝ち点7、ノックアウトステージ進出に希望をつないだ。
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4月15日に行われたJ1リーグ第8節浦和レッズ戦(1-4)から9人のスタメンが入れ替わったが、その浦和戦で得点したMF菅大輝が、2試合連続となる3点目など、4得点に絡む大活躍。浦和戦の退場で、J1次節のアビスパ福岡戦が出場停止となるDF中村桐耶も集中力の高いディフェンスで引き締めた。さらに怪我から復帰してきたMFルーカス・フェルナンデスが右サイドで奮闘。タイ代表MFの”チェック”ことスパチョークが2得点を記録するなど、今後に向けても収穫になる要素は多かった。
「今日のゲームは何がなんでも勝つという姿勢を選手たちが見せてくれた。そういうなかで素晴らしいゲームをして勝利できた」
そう振り返ったミハイロ・ペトロヴィッチ監督。J1で上位に行くことは札幌も目指すところだが、指揮官をはじめ、札幌ファミリーにはルヴァンカップに対する特別な思いがあるようだ。
「このルヴァンカップに関しては数年前の川崎との決勝というのが皆さんの記憶にありますし、我々の記憶も濃く残っている。やはり、もう一度あの舞台に立って決勝を戦い、カップを手にする。我々にとっても、札幌のサポーターにとっても目標であると思います」
そのためにはグループステージで敗退するわけには行かない。チームとしての戦術や個人のアピールというのも大事だが、この鳥栖戦はそうしたチームの結束が、こうした結果に表れた部分が大きいだろう。
現在、A組では4連勝で首位の横浜F・マリノスは勝ち点でノックアウトステージ進出が確定しており、札幌は現実的なところとして2位の上位3つまでに入ることが当面の目標になる。現状、C組で2位のサンフレッチェ広島が勝ち点9と札幌を上回るが、ほかの組は混戦模様で勝ち点が伸びてきていない。
札幌の残る2試合はホームの横浜FM戦とジュビロ磐田戦だ。5月と6月に飛び飛びの日程であるため、難しいところもあるが、最終節の磐田戦は代表ウィークに行われるため、すでに敗退が確定した相手に対して、フルメンバーで臨めるのは大きいが、5月24日の横浜FM戦は札幌にとって大一番となりそうだ。
(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。