G大阪DF、京都戦の一発退場に専門家が疑問視 判定のほかに指摘したことは?「リスペクトを欠いた態度と受け取られることがある」
G大阪DFクォン・ギョンウォンのスライディング→退場の判定を議論
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「ジャッジリプレイ」で、4月15日のJ1リーグ第8節、京都サンガF.C.とガンバ大阪の試合が取り上げられた。試合中に起こったG大阪DFクォン・ギョンウォンが退場処分になった場面が議論の対象になった。
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この場面では右サイドのハーフウェーライン近くで、クォン・ギョンウォンと京都MF松田天馬の両者がスライディングでボールに向けてアプローチ。松田がボールに触れた直後に両者が衝突し、清水勇人レフェリーはクォン・ギョンウォンにレッドカードを提示した。
ゲスト出演した現役時代にサンフレッチェ広島や浦和などでプレーした石原直樹氏は「厳しいかなと。最小限、お互いに怪我をさせないように配慮をしていると思う」とコメント。同じくゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏も「厳しい」とコメントし、「先にクォン・ギョンウォン選手が触っていたら逆だった可能性もあるのかなという場面なので、たまたま先にボールを触った京都が有利になってしまった。その結果、イエローカードでも良かった」と話す。これには石原氏も「松田選手が先に触っているので、遅れていってしまったところで(クォン・ギョンウォンに)イエローカードは出るのかな」と話した。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「最初に引きの映像を見た時の印象は、赤(レッドカード)の匂いはゼロじゃなかった。その後にアップの映像が出た時に、『ん? 赤? 赤?』というのが正直なところ」と、最初の印象を話した。
そのうえで、ボードを使用して「レフェリーはこのプレーを(80%くらいレッドカードに寄った位置)こう判断したのだと思う。多くのレフェリーがこのプレーをどう判断するかの、僕なりの推測をした時には、(60%を少し超えた位置)このくらい、どちらかと言えばレッドカードという人がたくさんいるでしょうね。僕は逆に、いってもここ(30%くらいの位置)かなと。十分にタックルは膝を曲げてお互いに配慮している。コンタクトはもちろんあるし、膝がお互いにあたっている事実もある。レフェリーがどれくらい判断できたか分からないが、ボールに触れられなかった、ややタイミング的に遅れたというところでガンバの選手にイエローカードと僕は判断する」と話した。
一方で、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入できる判断かという点には「無理です」として、「もともとの判断が少しグレーな範疇なものなので、はっきりした明白な間違いとは言えない。『そうですよね、これは赤になりますよね』と多くの人が思うのかなと。ただし、冷静に映像を見た時には僕は赤ではないと判断します」と、家本氏は自身の見解を述べていた。
また、この場面について家本氏は清水レフェリーに対し「レッドカードの中でもシリアスなもの。少し笑みを浮かべるようにコミュニケーションを取るのは、リスペクトを欠いた態度と受け取られることがある。こういうシリアスな時にはあまり人から笑っているような印象を持たれない態度が大事」と指摘をしていた。