浦和DFショルツ、最終ラインで牽引する“最高クラス”のプレー 先制弾&安定守備のハイパフォーマンス
後半23分の先制点を振り返る「素晴らしいボールが来た」
浦和レッズのDFアレクサンダー・ショルツは、4月15日のJ1リーグ第8節北海道コンサドーレ札幌戦(4-1)で、膠着した試合に風穴を開ける先制ゴールを奪った。歴代でも最高クラスのDFは、攻撃参加の決断からシュートの技術までハイクオリティーなものを見せつけた。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
このゲームは札幌のDF中村桐耶が前半35分に退場処分となり、10人の相手を浦和がボール保持を長くして攻撃していく展開になった。しかし、自陣に人数をかける状態になった札幌に対して攻めあぐね、試合は膠着状態に陥っていた。どう打開していくのかの糸口がなかなか見つからなかった後半23分、ショルツが大きな風穴を開けた。前向きに相手のパスをインターセプトすると、右サイドのMF関根貴大にボールを預けるとゴール前へ突進。そこに関根からのリターンパスが届くと、左足ワンタッチで流し込んで先制点を奪った。
ショルツはこのプレーについて「DFにとってインターセプトしたあとはスピードに乗っているのでやりやすい」としたうえで、チームメイトへの信頼や決断、シュートの判断について冷静に振り返った。
「タカ(関根)に託して、彼のほうが難しい状況にあったかもしれないが素晴らしいボールが来た。リターンが来るのは100%信じていた。彼がゴールの90%くらい評価されてもいいのではないか。(シュートの場面は)あまり考える時間はなく、自分にとって頻繁に起きるシチュエーションでもない。GKが少しファーサイドをケアしていて、普段なら浮かせたシュートを蹴るけれども、足を開いているのが見えた」
状況判断から正確な技術まですべてが素晴らしいゴールだった。また、カウンターを受けた場面ではDFマリウス・ホイブラーテンとも連携しつつ相手のドリブル突破を封殺するなど、本来のタスクである守備面でも輝きを放ち続けている。ホイブラーテンとの北欧コンビは、間違いなく浦和のストロングポイントになっている。
浦和の最終ラインには、かつての田中マルクス闘莉王氏や那須大亮氏のように攻撃参加してゴールを奪っていく“闘将”と呼ばれるような選手が所属していた。ショルツのスタイルはより理性的なものだが、この日の先制点を生み出した攻撃参加の迫力には、埼玉スタジアムで何度も見てきたような浦和の最終ラインリーダーの姿を彷彿させるものがあった。