浦和のJリーグ規約抵触問題が決着! 「三菱グループがベース」で“浦和の赤”が守られる
三菱自動車の出資比率引き下げが取締役会で承認
浦和レッズの筆頭株主であった三菱自動車工業に、横浜F・マリノスの親会社である日産自動車が出資することになったことを受け、1日に浦和が取締役会を開催し、淵田敬三代表が報道陣からの取材に応じた。
三菱自動車の燃費不正問題を受けて日産自動車が出資した関係により、浦和はJリーグからクラブライセンス交付規則にある「他クラブの経営等の関与の禁止」に抵触する恐れがあるとの指摘を受けていた。そのため、三菱自動車と三菱重工から共同出資会社に株式を譲渡したい旨の要請があり、浦和はこの日の取締役会にて全会一致で構成の変更について承認したとの報告が、淵田代表からはなされた。
これにより、11月中をメドにして新たに立ち上がる「ダイヤモンドF.C.パートナーズ株式会社(仮)」に、三菱自動車が保有していた株式が11月末に予定されている株主総会での承認を受けて移行される見通しとなった。新会社の株式保有比率は三菱重工が60.8%、三菱自動車が39.2%となるため、実質的な浦和の株式保有比率は、三菱重工が30.8%、三菱自動車が19.8%になる。
淵田代表は今回の決議を受け「これまで『浦和レッズは赤のままです』と宣言してきたが、実現できて良かった。お伝えしたいのは、盤石な体制なのでご安心いただきたいということです。三菱グループがベースであり、今後は第三者割当方式による増資も検討し、地域の方にもより支えていただける形ができ上がった」と語った。
また、こうした株式移行については、1日付でJリーグからも書面での承認が届いたとしている。3日のJ1リーグ最終節で横浜と対戦する浦和は、現在年間勝ち点73で首位に立っており、勝利すれば年間1位とチャンピオンシップ決勝進出が決定する。
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轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada