味方同士の接触でPK? 大宮×山形、得点直結のファウル判定を元日本代表&元主審が分析
水本裕貴氏、佐藤寿人氏、家本政明氏が「Jリーグジャッジリプレイ」で見解
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、4月8日に行われたJ2リーグ第8節、大宮アルディージャとモンテディオ山形の試合が取り上げられた。この場面は、大宮が獲得したPKの判定と、そのキックについて議論された。
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後半34分、大宮はMF泉澤仁のパスを受けたMF小島幹敏がペナルティーエリア内で山形のDF野田裕喜からファウルを受けたとしてPKの判定になった。映像からは、小島が味方選手のFW室井彗佑と接触して倒れたようにも見えた。
ゲスト出演した元日本代表DF水本裕貴氏は、「僕が野田選手の立場ならPKは厳しいと思うけど、(プレーは)すべてにおいて準備が1つ遅い」と話し、それが上半身だけでの対応につながりファウルにつながったと指摘した。同じくゲスト出演した元日本代表FW佐藤寿人氏は、「野田選手の上半身が(小島を)過剰に押しているので、最終的によろけて(小島が)倒れてしまう。室井選手も(山形の選手に)腕で引っ張られている感じで、倒れて、倒れて、大宮の選手同士が交錯してしまった」と状況を指摘。PKの判定を支持した。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「手前のホールディング(室井が転倒したもの)がどれくらいのものか確証は持てないが、ここでも十分に反則があったと言える。2つ目は、遅れたタイミングで(小島の)胸のあたりにコンタクトしている。それはフットボールコンタクトかと言えばファウルに寄る印象。反則がほぼ同時に2か所で行われたと見える。どちらの反則を取ったのかは正直分からないが、ペナルティーエリア内で反則行為があったと思う」と、判定を支持した。
一方で、これがDOGSO(Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)に該当するのかという点で、「どちらもボールにチャレンジしているものではない」として、「状況が混乱したためにカードを出さなかったのかは分からないが、PKという判断は妥当かと思うが、懲戒罰(カードの提示)はいずれにしても必要だったのではないか」と話した。
そして、このPKを決めたMF柴山昌也が助走の最中にバックステップを踏んだように見えたものが反則に該当するかという点について、家本氏は競技規則の「競技者が一度助走を完了したあとボールを蹴るためにフェイントをする」ことが反則になるとして「助走中のフェイントは認められる」と明記してあることも紹介。そのため、この場面を「まだ助走中と言えるので、違和感がある方も多いかもしれないが、競技規則を見た時に反則や懲戒罰には至らない行為」だと説明していた。