ミラン会長お気に入りの不振が続くトーレスはゲームオーバー 本田が先発に復帰か!?
指揮官の決断は
ACミランの日本代表FW本田圭佑が、30日の本拠地ウディネーゼ戦で先発復帰する可能性が浮上した。イタリア地元紙「トゥット・スポルト」が不発続きのFWフェルナンド・トーレスをベンチに下げて、本田を起用する従来型のシステムに戻す動きが出ていると報じた。
同紙は、ゴールを生み出せないスペイン人ストライカーに厳しい意見を投げかけた。
「監督は、トーレスが今季1点しか決めていないことをとがめてはいないが、ミランの戦術にまだ溶け込んでいない。ゲームオーバーだ。トーレスに与えられた猶予は終了した。ダービーでも失望させるプレーだった」
しかし、記事には続きがある。今季チェルシーから2年間の期限付き移籍で加入したトーレスだけでなく、周囲が決定的なパスを供給できていない現実も指摘している。
「彼だけのせいではない。それは明らかだ。凡庸で勇気をしぼませるような試合で、有効なボールはほとんどこのFWに届かなかった。次のウディネーゼ戦もホームのミランサポーターの前で試合をするが、(監督は)トーレスを外す可能性がある」
インザーギ監督は、ダービー後の記者会見で不発のトーレスを完全擁護した。だが、指揮官には、新たなアイデアが求められているという。
「パッツィーニをまた復活させるか、開幕直後のメネズを“偽の9番”として起用する戦術にするのか。そうすれば、サポーターたちのトーレスへの抗議を回避することができる。メネズを1トップにして、本田とエルシャラウィの戦術に戻すにしても、金曜日にベルルスコーニ会長がくるときに、インザーギ監督が彼の新たなアイデアを伝えることになる」
FWジャンパウロ・パッツィーニの抜てきか、本田、メネズ、エルシャラウィという従来型の3トップに戻すのか。いずれにしてもインザーギ監督は現場介入の激しい元イタリア首相のオーナーが寵愛(ちょうあい)するトーレスを外すには、戦術変更を報告する必要があるという。
今季6得点2アシストの本田は、5試合連続で沈黙しているが、ウディネーゼ戦で再び先発に名を連ねることになるかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images