「偶然だと思うけど…」 横浜FMマルコス・ジュニオールにダービー男ぶりを発揮させた“読み”
後半2分、元同僚DF和田からボールを奪ってゴールへつなげる
「偶然」と言う“ダービー男”が狙っていた必然の瞬間だった。横浜F・マリノスは4月8日に行われたJ1リーグ第8節の横浜FC戦に5-0と大勝した。前半をスコアレスで折り返した試合を後半開始早々に動かしたのは、これまで横浜ダービーで3試合連続ゴールを挙げていたブラジル人MFマルコス・ジュニオールだった。
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後半2分、ブラジル人FWアンデルソン・ロペスとのワンツーからダービー4試合連続となるゴールを決めたマルコス・ジュニオールは、ダービーでゴールを量産できている要因を問われると、「偶然だと思うんですけど、確かに横浜FC戦では、ゴールを決めることができています。今日もしっかり決めることができて嬉しく思います」と、コメントした。
ダービーでの連続ゴールについては「偶然」というマルコス・ジュニオールだが、得点につながったボール奪取は、狙っていた局面だった。2021年までチームメイトだった横浜FCの右利きの左サイドバック、DF和田拓也が身体を内側に向けてボールを持つ。その背後から迫ったマルコス・ジュニオールがボールを奪い、ショートカウンターにつなげた。
「(横浜FMで)一緒にプレーしていたこともあったので、和田選手がボールを持ったら、少し自分で運ぶことは分かっていました。うしろからプレッシャーをかけに行った時、ボールを運び出したタイミングでボールを奪うことができたと思います」
この先制ゴールが、今季未勝利の横浜FCに与えたダメージは大きかった。MF三田啓貴は、「安い失点が多かった。1点目を失って、相手の流れになって、2失点目、3失点目と失点して自分自身もメンタル的に落ちてしまったところがある。前半あれだけやれていたし、守れていただけに、メンタルの落ち具合が大きかった」と悔しがった。
2点目の場面でも相手を引き付けて、ブラジル人FWエウベルのドリブル突破につながるパスを出し、3点目の場面でも左サイドから右サイドのMF水沼宏太にロングパスを送り、アシストの1つ前で絡んだマルコス・ジュニオールは、「ダービーは、やっぱり歴史に残る試合だと思う。特に力が入る試合」と言う。
そんな10番が加入してから、日産スタジアムでの横浜ダービーは、4-0、5-0、5-0と横浜FMが圧倒的なスコアで勝っている。ダービー男と呼ぶに相応しい活躍を見せているマルコス・ジュニオールだが、「本当に偶然だと思っていますが、やっぱりいい結果が出るのは、常にいいことなので、今後のゲームでも続けばいい」と、充実の笑顔を見せてミックスゾーンをあとにした。