「VARの意味がない」 三笘の“PKなし判定”は「明らかな過失」と海外記者怒り「馬鹿馬鹿しい」

三笘の“PKなし判定”に海外記者憤慨【写真:Getty Images】
三笘の“PKなし判定”に海外記者憤慨【写真:Getty Images】

ブライトンはトッテナムに1-2で敗戦

 イングランド1部ブライトンは、現地時間4月8日に行われたプレミアリーグ第30節でトッテナムと対戦し、1-2で敗れた。フル出場した日本代表MF三笘薫は、前半17分にゴールネットを揺らしたが、ハンド判定で得点が取り消し。さらに、後半26分にペナルティーエリア内で足をかけられて倒されるも、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)すら介入しなかった判定に、海外記者は「VARはなんの意味もない」「ブライトンにとって剥奪されたPKだった」と指摘している。

 トップ4入りを懸けた5位トッテナムとの重要な一戦は、前半10分に韓国代表FWソン・フンミンのミドルシュートで先制点を献上してしまう。しかし、直後の前半17分、アルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターが前線へボールを放り込むと、最終ラインの裏を取った三笘がトラップからボレーシュートを叩き込み、ゴールネットを揺らした。しかし、VARの確認の結果、トラップは肩ではなく腕と認識され、ノーゴール判定となった。

 前半34分にDFルイス・ダンクのヘディング弾で同点とし、1-1で迎えた後半26分、相手選手のクリアをペナルティーエリア内で三笘が拾ったが、トラップの際にデンマーク代表MFピエール・エミール・ホイビュアに足をかけられて転倒。PK獲得の決定的な場面に思われたが、スチュアート・アトウェル主審はそのままプレーを流し、VARが介入することもなかった。普段冷静な三笘も、この判断に異議を唱えるジェスチャーをしていた。

 試合はその後、後半34分にトッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインに決勝弾を奪われ、1-2で敗れた。トップ4を目指すうえで手痛い黒星となったが、海外記者たちは三笘のPKが流された場面に公式ツイッターで言及。英メディア「The Athletic」などで執筆するアンディ・ネイラー氏は、「ホイビュアのミトマに対するPKを与えないスチュアート・アトウェル主審の明らかな過失を、(VAR担当の)マイケル・ソルズベリー審判が確認して指摘しなければ、VARの意味がない」と指摘している。

 イングランド人ジャーナリストのジョニー・シンガー氏は、「明らかなファウルで、ミトマも激しく主張している。しかし、VARは高いハードルを設定した。ほとんどの人が(ゴールやファウルを)同意するであろう2つの出来事が、同じ試合で起きたことは、あまりに馬鹿馬鹿しい」と、三笘のノーゴール判定とPKなしの判定に異を唱えていた。また、イングランド人ジャーナリストのテリー・フレワー氏も、「ブライトンにとって剥奪されたPKだった。なぜPKを与えられないのか? 彼は三笘の足を踏んでいるじゃないか! 略奪だ!」と投稿していた。

 今後のプレミアリーグの行方を占う一戦だっただけに、三笘のこのシーンは今後も物議を醸すかもしれない。

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