浦和スコルジャ監督が知るレバンドフスキ 母国の国民的英雄へと駆け上がれた要因とは?
過去には自身が率いるクラブへ勧誘するも、移籍は実現せず
浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、4月7日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。母国ポーランドの英雄FWロベルト・レバンドフスキ(FCバルセロナ)と、過去に接点があったことを明かした。
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スコルジャ監督はポーランドリーグを4回制し、ポーランド代表チームの監督の候補に名前が挙がるほどの評価を得ているなかで今季から浦和の監督に就任した。2月の開幕2試合は連敗スタートになったものの、3月以降はリーグ4連勝を含む公式戦7戦無敗を継続中と、その手腕を発揮している。
そのスコルジャ監督だが、世界的にも最高峰のストライカーとして活躍するポーランド代表FWについて「ロベルトは非常に、唯一無二の存在。一緒に仕事をしたことはないが、クラブに呼ぼうとしたことはある」と、そのエピソードを明かした。
「彼がポーランド2部でプレーしていた若い時ですね。私はヴィスワ・クラクフで声をかけたが、彼はレフ・ポズナンに行ってしまった。その時、私たちは優勝していたが彼はレフ・ポズナンを選んだ」
経歴を見ると、おそらくこれは2008年夏のことだろう。レバンドフスキは前のシーズンに2部で21得点して得点王に輝いていて、ヴィスワ・クラクフはスコルジャ監督に率いられて07-08シーズンに優勝していた。そこですれ違った両者だが、スコルジャ監督は「一緒に仕事をしたことはないが、面識はあるし話もする」関係なのだという。そして、レバンドフスキはレフ・ポズナンで2シーズンプレーしたあとの10年夏にドイツ1部ボルシア・ドルトムントへ移籍。当時の日本代表MF香川真司ともチームメイトでプレーし、才能を開花させて世界的なストライカーに成長した。
そして、スコルジャ監督はレバンドフスキとの会話について、「彼がキャリアの中で成長できた要因を尋ねたら、驚くべき言葉が返ってきた。ポーランドでも才能を見せていたが、ドイツでそれが大きく開花したと思う。ドイツに行ってやることは大きく変えなかったと言っていた。ただ、より細かいところに気を遣うようになったと。いい食事、いいリカバリー、そういったところに気を遣うようになって、素晴らしい結果を残すようになった」と、そのエピソードを明かした。
指揮官は「正直、ポーランド人FWがあのような素晴らしいキャリアを築けるとは私たちも思っていなかった。だから、ロベルト・レバンドフスキはサッカー界だけなく、海外で成功したポーランド人という意味でも私たちにとって重要な存在なんです」と、レバンドフスキが国民的な英雄であることを話していた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)