DOGSOと判断されなかったのはなぜ? J3今治×奈良、GKとの接触シーンに元日本代表MFが見解「ゴール方向に回転するように…」

DOGSOにならなかったのか議論が展開(写真はイメージです)【写真:高橋 学】
DOGSOにならなかったのか議論が展開(写真はイメージです)【写真:高橋 学】

今治GKセランテスによるファウルを検証

 4月2日に行われたJ3第5節FC今治対奈良クラブの試合(1-1)で、今治GKセランテスによるファウルが話題となった。スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「ジャッジリプレイ」でこの事象を取り上げ、なぜDOGSO(通称ドグソ/Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)にならなかったのか議論が展開されている。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 後半44分、奈良がカウンターでFW酒井達磨が抜け出したところで、ペナルティーエリアの右45度地点から少し下がった位置でGKセランテスにファウルを受けて倒された。安川公規レフェリーの判断はイエローカードだった。

 ゲスト出演した柏レイソルなどでプレーした増嶋竜也氏は「どっちにも取れる。DF目線だと最後のところで足を出せるし」と難しい判断だと話す。一方、ゲスト出演した元日本代表MF藤本淳吾氏はセランテスと入れ替わる際のプレーが右サイド方向に進んでいるのではという見方に対して「(左足)アウトサイドでトラップして、ゴール方向に回転するようにしているので(ゴールに)向かっている。(サイドには)逃げていない。イメージとしてはトラップしてシュートで、トラップまでは完ぺきにイメージ通り」と話し、「80%くらいの位置でレッドカードではないか」と自身の考えを述べた。

 増島氏はDF目線で「レッドカード出さないで、お願いという部分もある」と笑ったが、「映像を見るとDFもゴールカバーに行っているけど、FWはシュートを打てるなと思うので決定的な得点機会の阻止だと思う」と話し、レッドカードの判定を支持した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「僕の結論は100%レッドカード」とコメント。そのうえで、なぜ現場の判断がイエローカードになったかを考察。サイドの方向にプレーが流れた、結果的にボールが流れた印象を受けたのではないかと推測している。一方で、DOGSOの判断について「瞬間でやるもの」と指摘して、ファウルが起こった瞬間を静止画として判断すると解説した。

 また家本氏は、レフェリーのコース取りがピッチ中央方向から追いかけてきたことにより、「内側から外側方向にプレーを見ているので、ゴール方向から右サイドにプレーが進んだ印象を強く持ってしまった」と指摘。「もし、もう少し副審サイドからプレーを見ると、ゴール方向にプレーがいっていることを体感できると思う」と助言した。

 一方で家本氏は、その直前のプレーで安川レフェリーがかなりゴール方向にポジションを取っており、その後のカウンターだったことで追いかける距離が長くなったことも指摘。「もしかしたら、ペナルティーエリア内に入って近くで監視しなさいという指導があることで、そこに意識が向いて不必要な動きをしたかもしれない。自ら悪いポジションに行ってしまったがために、その後の素早い攻撃に遅れてしまったシーン」とレフェリー目線で分析していた。

 家本氏は安川レフェリーの判定について「この状況の中でやれることは十分にやったが、それと妥当な判定だったかは別で考えるもの。判定に関しては、僕とちょっと違う」と話していた。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング