名門バルサ、財政難で従業員120人解雇検討か 「経費削減のため」とスペイン紙報道
国内2つの銀行から借り入れも、財政状況は依然として厳しい様子
スペイン1部FCバルセロナは今季、ラ・リーガで2位のレアル・マドリードに勝ち点差を「10」以上付け首位を快走している。2018-19シーズン以来の優勝に期待が高まる一方で、深刻なのがクラブの財政状況だ。選手売却を進めない限り実質的に今夏の補強が禁止状態にあるのに加え、このほどクラブの従業員を“大量解雇”する可能性も浮上した。スペイン紙「AS」が報じている。
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ラ・リーガでの華々しい活躍とは対照的に、バルセロナの財政難は改善の兆しが見えてこない。リーガのハビエル・テバス会長は先月に「選手への投資を減らす必要がある。彼らには選手を売るように勧めている」と語るなど、大規模な人員削減を要求した。具体的には賃金と移籍に関する支出を6億5000万ユーロ(約942億円)から4億5000万ユーロ(約652億円)まで減らす必要があるとされ、これを実行するには今夏での選手売却は避けられない状況となっている。
そんなバルセロナは現地時間3月30日、国内の2つの銀行「カイシャバンク」と「バンコ・サンタンデール」と「クレジットファシリティ」(銀行が企業に提供する事前承認ローンの一種)を延長したと発表。「AS」紙によると、これによりクラブは4950万ユーロ(約71億4000万円)の借り入れが可能になったという。
ただしクラブは声明で、今回の借り入れを「事業活動に関するクラブの立ち位置を強化するもの」と説明。記事はこれについて、クラブスタッフの給与などを含む一般管理費に当てられるものだとしている。
一方、こうした動きがありながらもクラブの財政状況は火の車なのか、「AS」紙はバルセロナが120人に及ぶクラブスタッフの解雇を検討していると報道。具体的な時期などは明らかになっていないものの、記事は「経費削減のため」としている。
そんな状況下にありながらも、バルセロナは本拠地「カンプ・ノウ」の改修工事を控えているほか、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシを呼び戻すとの報道も。これに対し「AS」紙は、「私たちにできるのはジョアン・ラポルタ会長に策があると推測することだけだ」とバルセロナの財政健全化に冷ややかな見方を示している。
(FOOTBALL ZONE編集部)