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香川、ゲッツェ、シャヒン… ドルトムントを去った名手が歩んだ道を「推定市場価格」で検証
多くの好タレントを輩出も、移籍先で輝けないケースが目立つ
ブンデスリーガの名門ドルトムントは、これまで多くの世界的なタレントを輩出してきた。育成に定評のある下部組織を有するだけでなく、他クラブから安価で獲得した無名の選手たちが一流選手へとステップアップを果たした例も、1人や2人ではない。それでも、ドルトムントという環境が独特なのか、不思議なことにドルトムントを離れたことで輝きを失ってしまった選手も多く存在している。
日本代表MF香川真司をはじめ、近年ドルトムントを巣立った主な選手たちのキャリアを、移籍情報サイト「Transfermarkt」の推定市場価格の推移と照らし合わせながら振り返ってみたい。
2010年夏、セレッソ大阪でプレーしていた一人の日本人選手が海を渡ってドルトムントへ旅立った。それが当時はまだ21歳だった香川真司だった。背番号「23」を背負った若武者は、加入1年目から9季ぶりとなるブンデスリーガ優勝に貢献し、翌11-12シーズンにはリーグ連覇とDFBポカールの二冠を達成。瞬く間にユルゲン・クロップ監督(現リバプール監督)が率いるチームにフィットし、ファンからの信頼を獲得した。欧州強豪クラブからも注目される存在となった香川は、12年夏に“赤い悪魔”の愛称で知られるマンチェスター・ユナイテッドへ移籍し、大きなステップアップを遂げた。
渡欧2シーズンで、香川は一気にスターダムを駆け上がったと言えるだろう。しかし、その後の欧州でのパフォーマンスは、浮き沈みの激しいものとなっている。