21歳バングーナガンデ佳史扶、森保ジャパンで“レベルの高さ”実感…練習でも積極性「すごく楽しい」

フル代表初招集のバングーナガンデ佳史扶【写真:徳原隆元】
フル代表初招集のバングーナガンデ佳史扶【写真:徳原隆元】

初のフル代表招集「自分が入ったらというイメージはできていた」

 初のフル代表招集となったDFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)は、どん欲なまでの向上心を見せている。3月26日の練習後、取材に応じたバングーナガンデは、「本当にここまで充実した時間を過ごせている。全員のレベルが高いので、すごく楽しいです」と目を輝かせた。

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 合宿に合流して、かつてのチームメイトであったMF久保建英(レアル・ソシエダ)と再会し「会ってすぐに『何か困ったことがあったら全部俺に聞いてね』と。そこはありがたかったです」と笑う21歳は、合宿前にFC東京の先輩であるDF長友佑都にかけられた「しっかりやってこい」という言葉を胸に、ピッチ内外で様々なことを吸収している。

 サイドバック(SB)がサイドハーフの内側から攻めあがる形にトライしている現在の日本代表だが、ウルグアイ戦(1-1)までの準備、試合後の先輩たちのやり取りを見ながら、バングーナガンデは大きな学びを得ている。

 ウルグアイ戦前の全体練習で名波浩コーチから説明を受けるなかで、すでに「自分が入ったらというイメージはできていた」と言うバングーナガンデは、「SBが中に入るタイミングとか、誰が落ちたときにどう自分が入ったりとか、そういう話は(チームの)中でもみんなしています。前回のウルグアイ戦に向けても、チームのなかでそういう話は食堂だったりでみんなですごく話していて、すごい勉強になります」と、頭のなかでは次のコロンビア戦に向けた準備ができていると語った。

 この日の練習でも、ウルグアイ戦に先発出場した選手が抜けた後に、出場のなかった選手と途中出場の選手が6対6のミニゲームをやっていた。ここでMF伊東純也(スタッド・ランス)とマッチアップする機会があったことも、バングーナガンデには刺激になったようだ。

 日本代表の練習のなかで、レベルが高いと感じることについて、「やっぱりプレースピードとか、インテンシティの強度だったり、一瞬の早さ」と言うバングーナガンデは、「技術とかそういうところはFC東京もすごいレベルが高いんですけど、やっぱり今日の練習でも、純也さんと僕の間合いのところで、いつもの間合いで行ったら何でもされてしまう。そういう間合いの詰め方とか、一歩自分が足りないというところを痛感させられます」と説明した。

板倉、三笘、菅原の会話に自分から混ざり刺激を受ける

 さらに、この日の練習後にはDF板倉滉(ボルシアMG)、MF三笘薫(ブライトン)が、DF菅原由勢(AZ)に動き方を伝えている場面があった。そこにバングーナガンデは自ら加わっていったのだ。

「滉くんと薫くんと由勢くんが話していて、由勢くんが動き方の指導されてたんで、なんかSBのことかなと思って、聞きたいなと思って行きました。あそこでは、SBが中に入ってハマったときの動き方とか、(三笘が)ブライトンでどういう風にやっているとかを話して、滉くんが『こういうのもあるよね』とかそういう話をしていたんで、いろいろ聞きました」

 ピッチ外で得ている学びは大きいが、だからこそ実戦を経験したいところだ。「ウルグアイ戦は出られなかったですけど、(伊藤)洋輝くんの動きをよく見て、自分的にもすごく勉強になった。あそこで出た課題とか、次、コロンビア戦に出るチャンスがあったら、どんどん自分なりに修正していって、自分の特徴を出して、絶対に勝ちにこだわってプレーしたいなと思っています」と初の代表でのプレーへの強い意欲を見せる。

 さらに具体的に自身の見せたいプレーについて、「アタッキングサードに入ったときの動き出しで、インナーラップだったり、もう少し裏に抜ける回数を増やそうかな、と。インナーラップの回数を(増やして)、ウイングと良い関係性を持って、タイミングよく走っていくにはどうしたらいいかなと考えています」と明かした。

 バングーナガンデがピッチに立てば、パリ五輪世代の選手たちにとっても大いに刺激になるだろう。それ以上に、彼がこの期間で学んだものを、どうピッチで表現し、初の国際Aマッチで何を学んでくるのかも楽しみだ。21歳の左利きのサイドバックの初出場への期待は高まるばかりだ。

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