冨安離脱でアーセナル右SBがピンチ? ホワイト負担増…アルテタ監督の“悩みの種”に英注目「よほどの緊急事態」
冨安が右膝の手術を受けて、今季残り試合の欠場が決定
イングランド1部アーセナルの日本代表DF冨安健洋は右膝の手術を受けて今季残り試合の欠場が決まった。アーセナルは残り10試合に19年ぶりのリーグタイトルが懸かるなかで、右サイドバック(SB)に生じたほころびがミケル・アルテタ監督の頭を悩ませている。
今季は開幕からイングランド代表DFベン・ホワイトが右SBのレギュラーに定着。ホワイトは昨季センターバックでDFガブリエウ・マガリャンイスと不動のコンビを組んだが、フランス代表DFウィリアム・サリバの復帰によってコンバートが実現した。それによって冨安がバックアッパーとなり、さらにポルトガル代表DFセドリック・ソアレスも控え、戦力は十分に揃っていた。
しかし、1月の移籍市場でソアレスがフルハムへ期限付き移籍。そこに冨安の長期離脱が重なったことで右SBの選手層は手薄になった。SBにも対応できるサリバも背中の負傷で前節クリスタル・パレス戦(4-1)の欠場を余儀なくされている。
英メディア「フットボール・ロンドン」もこのアーセナルの苦しい右SB事情に言及。「残り10試合のことを考えると、2、3試合を残してプレミアリーグのタイトル争いが決着するという夢のようなシナリオにならない限りはホワイトが(右SB)全ての試合で先発することは確実だと言える。だが、最近の(2位)マンチェスター・シティのことを考えると、その可能性は低いだろう」と伝えた。
現在アーセナルは28試合を終えて勝ち点「69」。1試合消化の少ない2位マンチェスター・シティとは8ポイント差。直接対決も残っているだけに、決して楽観できる差とはいえないだろう。このまま残り試合でホワイトがフル稼働できる保証はなく、どこかで休息を与えることもアルテタ監督は考えなければならないだろう。
しかし、クリスタル・パレス戦では下部組織に所属する18歳のU-21イングランド代表DFロイエル・ウォルターズがベンチ入りしていたが、同メディアはプレミア未経験の若者をこの重要な時期に抜擢する可能性は低いと見ている。同じ試合の終盤にガーナ代表MFトーマス・パーティが右SBとして試されたことが、ウォルターズは「よほどの緊急事態でしか使われないことを示唆していた」と指摘されている。
19シーズンぶりの優勝を目指して戦っているアーセナル。冨安の離脱によって最終ラインの不安要素が浮かび上がっている。
(FOOTBALL ZONE編集部)