三笘薫の“ベスト相棒”は? 左サイドを形成する適任者探しは3年後への重要課題

日本代表MF三笘薫【写真:徳原隆元】
日本代表MF三笘薫【写真:徳原隆元】

初陣のウルグアイ戦では三笘と伊藤が左サイドでプレー

 森保一監督率いる日本代表(FIFAランキング20位)は、3月24日にキリンチャレンジカップでウルグアイ代表(同16位)と対戦し、1-1で引き分けた。昨年行われたカタール・ワールドカップ(W杯)後初めてとなる国際親善試合で、好調のMF三笘薫(ブライトン)は2列目左に入った。開始早々、ロングドリブルを見せるなどチャンスメイクしたが、ゴールは奪えず。左サイドバック(SB)として先発出場したDF伊藤洋輝(シュツットガルト)との連係面でも課題が残った。森保ジャパン第2次政権では、攻撃の核を担う三笘。3年後のW杯に向けて、生かす側の“ベスト相棒”は誰になるのだろうか。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞).

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 激闘だったカタールW杯から約3か月が経ち、次なる挑戦への幕が開けた。日本は、森保監督がカタールW杯から引き続き指揮を執り、第2次政権を担う。そのなかでもエース候補として期待されるのが三笘だ。W杯後、イングランド1部ブライトンで目覚ましい活躍を遂げ、公式戦でここまで9得点5アシスト(27試合出場)をマーク。W杯では全4試合で途中出場だったが、前日会見から指揮官がこの日の先発を公言するなど絶大なる信頼を寄せられる存在になった。

 第2次森保ジャパン初陣のウルグアイ戦では前半2分、自陣でMF鎌田大地からパスを受けると、そのまま約55mの長距離をドリブルで持ち上がり、ペナルティーエリア付近で倒された。同19分にもロングドリブルを披露。一方で 前半終了間際には伊藤がパスミスし、三笘へ渡らず。三笘自身、相手DFの裏を狙いながらも、足もとへパスが送られたり、左SBの伊藤との連係面で課題も残った。三笘も不完全燃焼の印象を受けたようだ。

「強度が低い試合だったけれど、相手の球際に上手さも感じた。後半に少しいい形で押し込めた場面もあり、そういうシーンを作っていかないとチャンスも少ないし、僕もシュートを打てていない。チームで運べる場面を作っていければ。ビルドアップして僕のところについてから、(堂安)律のところもそうですけど、(縦の)関係性の難しさがあった。

 クオリティーにもよりますけど、周りに人がいないこともあった。1タッチ、2タッチでできれば良かったけど、ピッチも難しくて、そういうところで課題も出た。チャレンジしているところなのでいいと思う。シンプルなミスで終わらせてしまったこともあったけど、個人的なところなので改善できる。やり方はいろいろと試しながらやったけど、一番いい形がどうなのか分からないまま終わったところもあった。次の試合、色々と試しながらやれれば積み上げにもなると思う」

 これまで日本代表では左SBの主力を長年DF長友佑都が務めてきた。“後継者問題”は議論されてきた課題の1つだったが、次のW杯に向けて、多くを試していく必要があるポジションだろう。初陣では伊藤が務めたが、伊藤と三笘の関係性を深めていく一方で、“ベスト相棒”探しも試していきたいところだ。

 ウルグアイ戦では伊藤が中に入っていく“偽SB”の動きも見せた。三笘自身、「洋輝が中に入る機会も多く、僕がサイドに張っていい形で裏に出たのもあったけど、スリッピーで流れてもったいなかった。2人の関係性も良くなっている。悲観していない」と振り返っている。ただ、相手のサイドハーフをつり出して三笘を生かす役割であれば、今回は招集されなかったが、かつて川崎フロンターレ時代にチームメイトだったスコットランド1部セルティックに所属するDF旗手怜央もこなせるだろう。また、カタールW杯直前で負傷したイングランド2部ハダースフィールドのDF中山雄太も今後競争に加わってくると見られる。

 今回スタートから出場し「先発のほうが自分はやりやすい。常にスタメンで居るのが大事」と確信した三笘。日本の強みとするため、三笘の“相方探し”は3年後に向けての注目課題となりそうだ。

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