28歳の苦労人GK牲川が”浦和公式戦初スタメン”? 指揮官がルヴァン杯での起用を示唆「プレーする確率が高い」
26日の清水戦で195センチの長身GK牲川を起用か
浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は3月24日に定例のオンライン会見を実施。今週末の26日に開催されるルヴァンカップのホーム清水エスパルス戦で、GK牲川歩見の浦和での公式戦初スタメンを予告した。
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今季のルヴァン杯は4チームの5グループで、ホームとアウェーのグループステージを実施。首位の5チームは無条件に突破するが、2位は上位3チームしか突破できない。浦和は初戦で湘南ベルマーレと引き分け、清水は川崎フロンターレに勝利している。そのため、スコルジャ監督は「グループを突破したければ、次の試合では勝ち点3を取るべきだと思う。目標は決勝にいって、そこで勝って優勝すること。まずは勝ち点3を取りたいゲームだ」と、この重要性を見据えた。
一方で、初戦の湘南戦では直近のリーグ戦から10人のスタメンを入れ替えていた。しかし今回は、通常のリーグ戦の合間かつインターナショナル・マッチウィークであるために週末の試合開催になり、水曜開催だった前回のゲームとは状況が異なる。それだけに指揮官も「バランスを取ることが大事だ。通常、ベンチスタートの選手たちに出場機会を与えられる場面はそんなに多くない。ただし今回は週末のゲーム。リーグ戦に出場していた選手たちが出ないと2週間空いてしまい、ゲーム勘に不安が残る。その2点のバランスを取らないといけない」と起用法の難しさを語った。
浦和は湘南戦でゴールを守ったGK鈴木彩艶がU-22日本代表に選出されている。リーグ戦では元日本代表GK西川周作が出場を重ねているが、スコルジャ監督はこの清水戦について「牲川や吉田(舜)のことは考えている。次の清水戦は牲川がプレーする確率が高い」とスタメンを予告した。
牲川は2011年にU-17W杯の日本代表に選出されるなど期待の大きな195センチの長身GKだったが、プロのキャリアではなかなか出場機会をつかめず苦しんだ。2017年に当時J2のザスパクサツ群馬で出場機会を得ると、翌年から2シーズンはJ3アスルクラロ沼津で経験を積み、19年から2シーズンJ2水戸ホーリーホックで活躍。そして、昨季から浦和へと完全移籍していた。
浦和では公式戦の出場機会をここまで得られなかったが、理論派のジョアン・ミレッGKコーチの下でトレーニングを重ねる。牲川は昨年7月のフランスの強豪パリ・サンジェルマン(PSG)との国際親善試合、11月にドイツの名門フランクフルトとの国際親善試合で出場機会を得て、「浦和に来た意義を感じた」と話していた。
また、浦和は鈴木がU-22日本代表に選出されたことで、大会規約上ではこの清水戦で必ずしもU-21世代の選手をスタメン起用しなくても問題はない。それでもスコルジャ監督は今季ユースから昇格のMF堀内陽太と、2種登録されて練習に参加しているユース所属のMF早川隼平について「次の試合でどちらかが入る可能性はある」とも明かしている。ただ、新加入のギニア代表FWホセ・カンテについては「明日の前日練習を見て、そこから判断したい」と話すにとどめた。
浦和での公式戦初スタメンが見込まれる大型GK牲川がどのようなプレーを見せられるか。また、若手や新戦力の起用があるのかも注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)