「日本サッカーに学ばねばならない」 上海申花の監督が前田浩二コーチを信頼「日本人を呼んだ理由はそこにある」
ウ・ジングイ監督は前田氏に全幅の信頼
Jリーグのアビスパ福岡、現WEリーグのINAC神戸レオネッサの監督などを歴任した前田浩二氏が、今年2月から中国1部・上海申花のアシスタントコーチに就任した。
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前田氏は2015年に中国へ渡り、まず女子の浙江莱茵達を手始めに、陝西省男子チーム、広州恒大(現広州FC)の下部組織、そして武漢三鎮のU-17チームで指導した。アジア制覇2度の広州だけでなく、武漢三鎮は2022年の中国1部スーパーリーグ優勝チームだ。上海申花も優勝経験が何度もあり、かつて元コートジボワール代表FWディディエ・ドログバ、元アルゼンチン代表FWカルロス・テべス、元フランス代表FWニコラ・アネルカといった有名選手が在籍した老舗クラブだ。
中国地元メディア「東方体育日報」によれば、上海申花の呉金貴(ウ・ジングイ)監督は前田氏を信頼して頻繁にコミュニケーションをとっているようだ。
毎日練習前、朝の会議で、前田氏はトレーニングスタッフたちに考えを述べてから、ホワイトボードで詳細を伝達。「練習中で速度を上げる必要はないが、合理的に動く必要がある」と指導しているという。
ウ・ジングイ監督は、「チームのレベルは波のように、または螺旋式に少しずつ成長する必要がある。日本人を呼んだ理由はそこにあり、我々は日本サッカーに学ばねばならない」と日本人指導者を呼んだ理由に言及した。
「前田氏には、中国に来たからといって自分の考えや方法を変える必要はなく、日本でのやり方で進めてほしいと伝えた。我々は毎日トレーニングの前後にトレーニング計画や内容について話し合っている」
かつて中国代表のアシスタントコーチ務め、上海申花監督就任は5回目となる62歳の大御所であるウ・ジングイ監督も、前田氏に全幅の信頼を置いているようだ。
中国でプレーする日本人選手の例は多くないが、日本人指導者は多い。現在、リーグ王者武漢三鎮には元日本代表DF上村健一氏がおり、近年では現セルビア代表監督のドラガン・ストイコビッチ氏が指揮していた広州城に喜熨斗勝史氏、菊原志郎氏らが在籍していた。選手だけでなく指導者の海外進出は、日本サッカーに対する信頼度の高さを証明する事象だと言えるだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部)