田中碧「どうやったら点を取れる?」 “幼馴染”三笘薫から教わるシュートの極意
「フィニッシュを決め切れない」課題に言及
カタール・ワールドカップ(W杯)のスペイン代表戦(2-1)で決勝ゴールを挙げたMF田中碧(デュッセルドルフ)は、第2次森保ジャパン初戦となるキリンチャレンジカップを戦う日本代表にも選出された。
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カタールW杯は、まだ4か月前のこと。だが、そこでゴールを挙げたことは「もう全然、忘れている。過去って、こんなに過ぎ去るのが早いんだって思うくらい。自分のなかでも忘れているし、すっきりしている。それがサッカーの良いところでもあり、はかないところ。今を集中している」と田中は語った。
W杯後、田中はドイツ2部の試合、すべてに出られているわけではない。それでも「出ている時はやれている。2試合出られませんでしたが、感覚的には良くなっている。ただ、結果が付いてきていないのが、自分のなかで苦しい。何回もチャンスがあるんですけど、それを外している部分があるんで、そこだけかなと思っています」と、フィニッシュを決め切れていないことが、デュッセルドルフでの定位置確保につながっていないと自己分析した。
田中はカタールの地で得た感覚を、今も大切に、忘れないように心がけている。
「W杯を経験して、自分の力のなさを感じるとともに、その大き過ぎる舞台を経験したからこそ、少し余裕がある感覚はある。もちろんそういうものは慣れていってしまうので、その感覚はいずれなくなると思う。ただ自分のなかでは、その感覚、W杯のできなかった感覚も、ヒリヒリした感覚も、練習を含めて毎日忘れずにやろうとやってきた。いろんな選手たちの活躍も刺激になるし、自分のやっていることも分かっている。ただ、自分のやるべきことをやらなければ、次の一歩は出てこない。そういう意味では吹っ切れた部分もありつつ、自分のなかの余裕もできた。そのなかで結果がついてこないのが、もどかしさはとてつもなくある」
そして、「W杯では点を取れたんですけど、なんだ、ここで取れないのかという感覚もある。ただポジティブに捉えれば、チャンスのところにいるっていうのもある。それを決めるか、決めないかで天と地の差がありますけど、それを決めたいなというだけです」と、決定力を高めることの重要性を口にした。
南米の強豪ウルグアイ戦へ「1対1のキワの戦い方もこだわってやりたい」
どうすればシュートを決められるか。今回の日本代表合宿中でも「いろいろな選手に聞いている」という田中は、幼馴染であり川崎フロンターレ時代のチームメイトだったMF三笘薫(ブライトン)と連絡を取り、プレミアリーグで毎試合のようにゴールに絡むアタッカーに、極意を尋ねているという。
「それこそ薫さんもそうですし、『どうやったら点を取れるんだ?』って聞いています。カットインからのシュートは、僕の形ではない。でも、CKのファーに詰めていく詰め方とか、そういうのは何気なく一点になりつつも、どこを捨ててここにいくとか。そういうのは、得点を重ねている人にしか分からないものがある。僕は結構、いろんな人に聞いちゃうんで、聞きながら『どうやったら点を取れるんだろうな』というのは探りながら生きています。薫さんにはLINEをして、しょっちゅう聞いています。ただ、薫さんの企業秘密らしいので、(なんて教えてくれたかは)やめておきます(笑)」
同日の前日会見では、森保一監督も各選手たちの個の力のレベルアップと、それをチームとして出すことの重要性を語った。カタールで日本を歓喜させるゴールを挙げた田中の個のアップも、大いに期待される。スペイン1部レアル・マドリードに所属するMFフェデリコ・バルベルデを擁するウルグアイについて、田中は「僕が説明する必要もない選手。そういう相手に何ができるかが、W杯につながると思うし、そういうものがW杯で形に出ると思う。90分を通しての戦い方も、1対1のキワの戦い方も、そこはこだわってやりたい」と、闘志を燃やした。