インザーギ監督、ダービーの1-1ドローに悔しさあらわ 本田投入も実らず
クレスポの例を挙げてトーレスを起用し続ける方針を示した指揮官
トーレスの不振について質問を受けた指揮官は「そこは私が取り組まなければいけない部分だ。彼も最大限の努力を続けている。前線で4人のアタッカーが決定機を作った。相手の守備陣がいい仕事をした。私はトーレスがすぐにゴールを記録すると信じている。そう願っている。私は本田、メネズ、エルシャラウィ、ボナベントゥーラのようなアタッカーの質を上げるために努力している。彼の最大値を引き出すために、最高のチームを作り上げたいとも思っている。だが、毎試合練習通りにいくわけじゃないからね」とスペイン人ストライカーを擁護。
また、「トーレスは全力を尽くしている。エルナン・クレスポの例を挙げたい。彼は数か月間ゴールを決めなかったが、カルロ・アンチェロッティは彼にこだわり続けた。そして、1度ゴールを決め始めたら、もう止まらなくなった」とも話した。
恩師で現在レアル・マドリードを率いるイタリア人名将が1996年シーズンにパルマを率いた際、序盤不発だったクレスポへの信頼を貫き、セリエA屈指のストライカーへと開花させていた。その元アルゼンチン代表エースの例を挙げて、インザーギ監督はアタッカー陣の主軸にトーレスを据え続ける方針を示した。
ピッチ上での成果のみならず、練習場での必死の取り組みも評価の対象とする指揮官。かつて“エル・ニーニョ”の異名で恐れられたエースへの信頼もいまだ揺らがない。悔しいドローにもインザーギ監督は懐の深さを見せていた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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