森岡薫の後継者と期待されたFP平田マサノリがまさかの名古屋オーシャンズ退団
「自分がもっと上にいくには、何かを変えないといけない」
今シーズン、Fリーグで6連覇通算15度目の優勝を果たした名古屋オーシャンズが3月15日、現役のフットサル日本代表FP平田ネトアントニオマサノリが契約満了に伴い、クラブを退団することを発表した。
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2013年に名古屋の下部組織である名古屋オーシャンズサテライトに加入した平田は、2016年にトップチームに昇格した。この年、日本フットサル界の象徴的な存在である元フットサル日本代表FP森岡薫が名古屋を退団することになり、その際に櫻井嘉人GMは平田に後継者として期待を寄せていた。
平田は名古屋の国内でのタイトル獲得に貢献するとともに、2019年8月にはAFCフットサルクラブ選手権の優勝にも貢献。その後、ポルトガル1部フンダオに移籍したが、新型コロナウイルスの影響もあって半年で名古屋に復帰していた。これまでFリーグで通算121試合に出場して52得点を記録している。
また、2018年に初招集されたフットサル日本代表では、昨年クウェートで開催されたAFCフットサルアジアカップでも日本の優勝に貢献した。
屈強な体を生かした力強いポストプレー、前線での守備や献身的なプレーで名古屋を引っ張ってきた平田だが、2022-23シーズンをもって名古屋を離れることになった。
クラブを通じて平田は「退団することになったマサです。サテライトに所属してから約10年が経ちました。正直一年目の時はトップチームでやっていくのは厳しいなと思っていました。でも、気づけばトップに昇格もでき、出場時間ももらえるようになって選手としても人としても成長をさせてくれました。このチームを離れるのは正直寂しいですし、心痛いです」と、コメントを発表した。
国内唯一のプロクラブである名古屋は、多くの選手が加入を目標とするクラブだ。平田は詳細については触れていないが、クラブからのリリース内で「でも自分は家族が何より大事です。この決断には後悔もないし、自分がもっと上にいくには、何かを変えないといけないと思っています」と、自身の成長のためにクラブを離れる決断をしたことをほのめかしている。
そして、「僕のことを応援してくださっている方々、皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。もっと良い選手、良い人間を目指してこれからもフットサルを続けるつもりです。
名古屋を離れても温かく見守ってくれたらと思います」と、現役を続行する考えを明かした。
チームのムードメーカーでもあった平田は、「名古屋に残る選手、スタッフ、サポーターの方々、僕がいなくなって寂しくなると思いますが僕はどこに行っても皆さんことを忘れません。もっと成長できるように頑張ってきます。さようならは言わないです。本当にありがとうございました」と語り、最後に「全日本、勝とう」と結んだ。
今後、どこでプレーすることになるかも注目される平田だが、名古屋の選手として戦うのは、17日に準々決勝を迎える第28回全日本フットサル選手権が最後となる。森岡の跡を継ぎ、名古屋の9番を背負った平田は、どのようなパフォーマンスでクラブでのキャリアを締め括ることになるのだろうか。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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