D・オリヴェイラへのノーファウル判定、日本代表OBは「頑張り損」「PKかなと思っていた」と見解

FC東京のFWディエゴ・オリヴェイラ【写真:徳原隆元】
FC東京のFWディエゴ・オリヴェイラ【写真:徳原隆元】

「Jリーグジャッジリプレイ」で佐藤寿人氏、槙野智章氏、元主審の家本氏が言及

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、3月12日に行われたJ1リーグ第4節FC東京と横浜FCの試合が取り上げられた。この場面は後半27分、ペナルティーエリア内にドリブルで切り込んだFC東京のFWディエゴ・オリヴェイラに横浜FCのDFンドカ・ボニフェイスがスライディングを仕掛けた。

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 D・オリヴェイラの足にボニフェイスの足は接触していないように映像では見え、オリヴェイラが転倒した場面にビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックが入った表示もあったが、ピッチ上の判定であるノーファウルは変わらなかった。

 この試合の解説も担当した元日本代表FW佐藤寿人氏は、「接触はないというのはすぐに分かったが、接触どうこうではなく、チャンスをスライディングで潰したと。だから、接触はないけどファウルではないかというブーイングのような雰囲気もあった。スライディングがなければ、足を避けることなくフィニッシュに行けていたと思う。このスライディングが影響を与えたと思うので、PKになるかなと個人的には思っていた」と話す。そして、「ストライカーとすれば気になるし、あのまま避けなければ怪我をする。避けて、ボールも(前方に)出ていますし、頑張り損だなと思います」と話した。

 ゲスト出演した元日本代表DF槙野智章氏は、ファウルではないという意見を話したうえで、「僕がDFなら100%スライディングに行かない。このパス、抜け出し方でこのチョイスはしない。ストライカーとしては避ける時のストレスはある。これをこけないと、ディエゴ選手のこのあとのプレーにも影響するので、これはあくまでもシミュレーションというより受け身を取りに行っている印象。このままいくと、GKとガシャンといって2人とも怪我をする可能性もある」と見解を述べた。

 佐藤氏は、「ストライカーも守備者がどういう判断をしているかは見える。とっさに判断を変えるのは、できれば自分でプレーを続ける、ディエゴ・オリヴェイラ選手のように自分がシュートを打つ、スライディングが来ても自分がシュートを打ちにいく。でも、結果いい選択をしたのにシュートまでいけなくなる頑張り損になるのはかわいそうだと思う」とコメントした。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「タックルにいく行為が不用意か、無謀か、過剰な力かと判断されれば反則になる。それは、接触があろうとなかろうとではあるけれども、基本的にボールにプレーする意図は尊重される。リスクはあるが、ファウルタックルと言えるかというとやや厳しい。これを仮に反則にするレフェリーがいれば、競技規則の細かいところを見ていくとゼロではないけれども、フットボールではなくなってしまう、厳しいかなと思う」と、判定について話した。

 また、D・オリヴェイラのシミュレーションであるかについては「映像を見るとかなり高い確率でコンタクトがないように見える。タックルを上手くかわした。そのあとを注目してほしいけれども、足を着いてボールをプレーするような仕草があるかというと、やや左足から崩れている印象がある」とコメント。主審を欺く行為に当たるかという点で、「100%そうであるとも言えないし、100%そうでないとも言えない。現場のレフェリーで欺いたと感じるレフェリーもいるかもしれない。そのため、ディエゴ選手に警告を出すレフェリーもいると思う。ただ、タックルの影響もあると思うので、このままプレーを続けさせる現場の判断で良かったと思う」と述べていた。

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