動画配信では分からない? 広島×G大阪、終盤のタックル→PK判定に複雑見解「アングルによっても変わる」

広島のFWナッシム・ベン・カリファ【写真:Getty Images】
広島のFWナッシム・ベン・カリファ【写真:Getty Images】

「Jリーグジャッジリプレイ」で槙野智章氏、佐藤寿人氏、元主審の家本政明氏らが見解

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、3月12日に行われたJ1リーグ第4節ガンバ大阪とサンフレッチェ広島の試合が取り上げられた。後半アディショナルタイム、広島のFWナッシム・ベン・カリファがG大阪のMFネタ・ラヴィのファウルを受けてPKと判定されていた。

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 この場面では、リプレイ映像ではベン・カリファの左足がネタ・ラヴィの足に先に接触しているようにも見え、ベン・カリファのファウルではないかという意見があることも紹介された。

 ゲスト出演した元日本代表DF槙野智章氏は、「ファウルだと思います」とコメント。「取られ方、時間帯、印象。(ボールを)取られた選手が追っていってアタックする。これは仕方ない。自分が同じ立場でも、同じことをしている。あそこで一歩、二歩下がって対応する冷静さはこの時間帯にないと思う」と語った。

 同じくゲスト出演した元日本代表FW佐藤寿人氏は「リプレイを見た時に、もしかしたら判定が変わる、サンフレッチェのファウルになってもおかしくないかなと思ったが、アングルによっても変わる」と、難しいプレーという見解を示した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「DAZNで見ていた時には、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入しない意味が分からなかった。ただ、VARにはそれ以外にもカメラアングルがある。結果的に入らなかったということは、DAZNの視聴者が分からない事実があるんだろうと思った。ただ、(DAZN)の中継映像で見れば理解できなかった。反則が反対だし、イエローカードに匹敵するような、映像だけで見るとスパイクの裏でふくらはぎの内側を削っているように見えた」と話した。

 一方で、ここでは当日のVARが確認したカメラアングルの映像が紹介され、「この映像を見る限り、先に(ネタ・ラヴィの)右膝がベン・カリファ選手の足にコンタクトしてる。この時点でファウルが成立している。それによって足が払われた結果、スパイクの裏が相手(ネタ・ラヴィ)の足に当たるような。この映像を見るとファクト(事実)なので、現場のレフェリーがそう見えたかは別にして、映像の事実がある以上、時系列で言うとコンタクトがあった結果として踏んでしまったと見るので、VARチームが現場のレフェリーをフォローしたのは納得感がある」と、家本氏が判定について説明した。

 家本氏は「このような映像がDAZNでも出てくると、視聴者も『これか』と言えるとは思いますが」と、実際の中継上ですべてのVARが使用としているのと同じカメラアングルの映像が出てくるものではないことについて触れた。また、ベン・カリファが接触を誘発するイニシエートを行ったかという点について、家本氏は「右足がベン・カリファ選手にチャレンジしに行っているので、十分にファウルタックルと言える」と話していた。

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