ブライトン快進撃、三笘薫の一撃が「完璧な例」 “美しいゴール”と元英代表が絶賛
元イングランド代表DFキーオン氏、デ・ゼルビ監督の手腕に賛辞
日本代表MF三笘薫が所属するイングランド1部ブライトンは来季の欧州カップ戦出場権獲得を視野に入れるなど快進撃を続けている。アーセナルなどで活躍した元イングランド代表DFマーティン・キーオン氏はこの躍進の鍵を握るのは、三笘らワイドプレーヤーを巧みに使いこなすロベルト・デ・ゼルビ監督の手腕だと絶賛している。
ブライトンはここまで23試合で勝点38を獲得し、5位リバプールと勝ち点4差の8位に付けている。国内カップ戦の影響などで未消化試合が3試合もあるため、欧州カップ選出条件も十分に射程圏内と言える状況だ。
昨季から躍進を続ける“シーガルズ”は移籍市場が開くたびに主力選手を引き抜かれてきたが、今季はベルギーへの武者修行期間を終えて復帰した三笘らの台頭もあって、昨季以上にインパクトを与えるチームとなっている。
そんなチームを率いているのが今季途中就任のデ・ゼルビ監督だ。キーオン氏は英紙「デイリー・メール」でこのイタリア人指揮官の手腕を絶賛。特に三笘やMFソリー・マーチの両ウイングやDFペルビス・エストゥピニャンとDFジョエル・フェルトマンの両サイドバックなどワイドプレーヤーを生かす戦術は際立っていると考えているようだ。
キーオン氏はブライトンの戦い方において「フルバックの動きこそが絶対的な鍵」だと主張。エストゥピニャンやフェルトマンが中盤に入ってくることでMFパスカル・グロスをより高い位置に押し上げ、5人、時に6人のアタッカーを前線にかけることが可能になっているという。そして、これが効果的であることは前節ウェストハム戦(4-0)で三笘が決めた3点目のゴールシーンで「完璧な例になっていた」という。
このゴールはピッチの中央にポジションを取っていたフェルトマンが相手のクリアボールを拾ったところから生まれた。フェルトマンはグロスとワンツー交換でスペースを作り出すと、FWエバン・ファーガソンへ鋭い縦パスを付けた。ファーガソンのポストプレーを受けたマーチはボールをキープし、ペナルティーエリア内まで攻め上がってきたグロスに展開。そしてグロスの右からの折り返しをファーサイドの三笘が押し込む形でフィニッシュを飾った。キーオン氏はこの一連の流れを「美しく、練習によって完成されたゴール」と称している。
前線に厚みをもたらす働きをするサイドバックや、2人合わせて11ゴールを決めている三笘とマーチのウイングがチームの鍵を握る存在となっているブライトン。選手個々のクオリティーの高さはもちろんだが、そのポテンシャルを最大限に引き出しているデ・ゼルビ監督の手腕にスポットライトが当てられている。