浦和“スコルジャ采配”が奏功! 逆転で今季初勝利「自信もたらす」…指揮官が“進歩”強調

今季初勝利のスコルジャ監督【写真:徳原隆元】
今季初勝利のスコルジャ監督【写真:徳原隆元】

C大阪とのホームゲームで2-1逆転勝ち、スコルジャ体制で初白星

 浦和レッズは3月4日のJ1第3節、セレッソ大阪とのホームゲームに2-1の勝利を収めた。今季就任のマチェイ・スコルジャ監督にとってはJリーグでの初勝利にもなり、「0-1を2-1にすることができたのは、このチームに自信をもたらしてくれる」と話した。

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 スコルジャ監督はポーランドリーグを4回制し、カタール・ワールドカップ(W杯)後には代表監督の候補としても名前が挙がった。しかし、キャリアでの新天地を日本に求めて浦和の監督に就任。プレシーズンから、ハイプレスという言葉も使いながらチーム全体の重心を前に持っていくサッカーを志向してきた。

 しかし、開幕から2試合をいずれも0-2で連敗。FC東京、横浜F・マリノスといった力のある相手とのアウェーゲームだったとはいえ、ピッチ上には整っていない部分も多々あった。この試合は前半からボールを持つ時間も長くなったが、プレスそのものは外されてしまう場面も多く前半33分にはオウンゴールで先制される形で1点ビハインドの折り返しだった。

 後半も苦しい展開だったが主将に任命された日本代表DF酒井宏樹のスルーパスから、今季初スタメンに起用したFW興梠慎三がPKを奪取。これをDFアレクサンダー・ショルツが決めて同点に追い付くと、後半37分には途中出場のMF安居海渡が決勝ゴール。このゴールには興梠とスタメンとベンチスタートを入れ替えて途中出場されたFWブライアン・リンセン、同じく途中出場のMF関根貴大も絡み、采配もハマる形になった。

 スコルジャ監督は「とても嬉しく思っています。チームにとって難しい時期での結果だった。今日は非常にまとまった良いチームとの戦いだった。ホームでの開幕戦に選手たちも200%のモチベーションで臨んだ。最初に失点して、流れを変えて勝利できたのが良かった。ベンチの選手を含め、このチームの選手に敬意を払いたい。開幕から2試合苦しんだし、ノーゴールだった。1点はPKだったものの、2点を取れてよかった。PKの場面も宏樹から慎三への素晴らしいパスで生まれた。0-1を2-1にすることができたのは、このチームに自信をもたらしてくれると思う」と話した。

 開幕2試合では「もっとボールをキープしなければならない」という言葉もあった。この試合に関しては指揮官も「開幕から2試合に比べればよりボールをキープできたと思う。やろうとしているプレー、サイドからサイドに動かす流れから2点目が生まれた。狙いはそこにある、今後もそのようにキープしながらプレーしていきたい。もちろんポゼッションがすべてではないので、創造力を使ってより多くのチャンスを作りたい」と、単発の攻撃が目立っていた2試合からの進歩も語った。

 そして、この日は埼玉スタジアムが芝の全面張替えを含む改修工事のため、浦和駒場スタジアムで開催されたゲームだった。Jリーグ創設時からの伝統あるスタジアムでは、浦和サポーターが大声援を送った。特に失点後や残り5分を切ったあたりから勝利までの時間の声援には、浦和で初めてホームゲームを指揮したスコルジャ監督も「そして、このスタジアムの素晴らしい雰囲気があったからこそ勝てたと思う。それがなければ、この結果を出すのは難しかったかもしれない。素晴らしい応援に感謝したい」と話していた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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