残留争いの大一番“東海ダービー”は痛み分け 名古屋は降格圏に再び転落、磐田は13位キープ
ホームの名古屋が勝ちきれず2連勝でストップ
Jリーグ残留争いの大一番は、痛み分けとなった。セカンドステージ第15節、名古屋グランパス対ジュビロ磐田の一戦は、1-1の引き分けに終わった。
名古屋は前半6分、カウンターからMF田口泰士が抜け出しシュートを放ったが、磐田GKカミンスキーがなんとかはじき出した。同11分にはFW永井謙佑が相手DF藤田義明との球際の競り合いで右足を痛めると、DF田中マルクス闘莉王が怒りを露わにするなど、豊田スタジアムは緊迫したムードに包まれた。一方の磐田は、FWアダイウトンとFWジェイの両外国人を中心にした攻めで活路を見出そうとした。
同30分には田口と闘莉王、MF小川佳純が詳細な打ち合わせをした後、トリッキーなFKをファーサイドに走り込んだ闘莉王が合わせにいったものの、わずかに合わなかった。その後も闘莉王からの素早いリスタートから、シモビッチがフィニッシュまで持ち込む場面もあった。
そのなかで同44分、シモビッチのドリブル突破から中央にラストパスを送ると、DF磯村亮太のシュートがブロックに行った相手MF山本康裕の腕に当たってハンドの判定が下り、名古屋がPKをゲットする。この大チャンスにキッカーを務めたのはシモビッチ。カミンスキーにコースを読まれたものの、右隅にねじ込んで名古屋が先制に成功した。
1点ビハインドの磐田は、後半開始直後の2分に逆襲する。パスカットから右サイドへのロングボールに反応したMF太田吉彰が、ダイレクトでゴール前へと浮き球クロスを送る。これに対してジェイが相手マーカーから頭1つ抜け出したヘディングシュートを放つと、GK楢崎正剛のセーブも及ばずスコアを1-1のタイに戻した。その後は一進一退の攻防が続いたが、お互いにゴールネットを揺らせず、勝ち点1を分け合った。
この結果、同日に行われた試合で前節終了時点で年間16位のヴァンフォーレ甲府がアビスパ福岡に2-1で勝利したため、名古屋は降格圏の16位に再び降格。磐田は名古屋と勝ち点3差の13位をキープしている。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images