開幕戦での敗戦「非常に悔しい」 浦和の新キャプテンDF酒井宏樹が“強硬出場”で得た課題とは?
怪我で出場も危ぶまれたがスタメンで後半途中までプレー
浦和レッズの日本代表DF酒井宏樹は、浦和の主将として初のゲームになった今季のJ1開幕戦、FC東京戦に0-2で敗れた試合後に「去年と同じように勝つことだけに全てを注ぐだけ」と、その思いを話した。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
浦和は今季からマチェイ・スコルジャ監督が就任し、1月の沖縄県トレーニングキャンプではキャプテンを決定しなかった。そして、本拠地に戻ってからトレーニングを続ける2月13日に、今季のキャプテンに酒井が就任することが発表された。一方で、酒井は沖縄キャンプの最終盤の負傷からの回復途上で別メニュー調整も多く、この開幕戦への出場も危ぶまれていた。
その酒井はスタメンに名を連ねると、FC東京のFWアダイウトンらと丁々発止のやり合いを見せた。さすがの強度を見せた一方で、前半には相手コーナーキックになった判定に対して副審に強い言葉で抗議し、イエローカードを受ける場面もあった。後半に2点を奪われた中で酒井は残り約10分のところで途中交代になり、その間際でも少し足を気にする場面があった。
それだけに、視察に訪れた日本代表の森保一監督も状態を気に掛けていたが「大丈夫です。怪我をしている最中なので。今日はある程度できたのは収穫。次に向けてもっとコンディションは良くなると思うし、間に合ったことがすべて。みんなが望むような結果にはならなかったけど、FC東京という大きな相手だったので、勝敗がどっちに転がるかは勝負の世界」と、強行出場の要素もあったことを明かした。
そして、主将として臨んだことについては「やるべきことは全く変わらない。去年と同じように勝つことだけにすべてを注ぐだけ」と話している。
アウェーとはいえ、この日の浦和サポーターの数はゴール裏のエリアだけでなくスタジアム全体の4分の1を越えようかというほど。この日がJリーグデビューになったマチェイ・スコルジャ監督も試合後に「悲しい日になったが、1つ素晴らしいものを見た。それは浦和サポーター。私のキャリアの中でもアウェーでここまでたくさんのサポーターを見るのは初めて」とコメントしていた。
スタジアムの全席から声出し応援が解禁になっていたこともあり、酒井は「最初の挨拶をしにいく時から震えたし、(DFアレクサンダー・)ショルツともそういう話をした。日常が帰ってきたと話していた。あれだけの大勢のサポーターがきてくれて、笑顔でスタジアムを後にさせることができず非常に悔しい。サポーター以上に選手が責任を持って反省しているので、引き続き応援してほしい。僕らはサポーターを含めて全員を巻き込んで一緒に進んでいきたいので、そこは僕らの姿勢で見せていきたい」と、その思いを話した。
ピッチを離れれば柔和な笑顔を見せる酒井だが、ピッチ上での姿は闘将そのもの。欧州で9シーズンプレーし、世界的な名手とも対峙してきた酒井がどこまで戦う姿勢を注入できるかも、今季の浦和にとって重要な要素になりそうだ。