「サッカーは自分に合っている」 名古屋ユンカー、移籍決断への思いと新天地で“生きる”ビジョン
【独占インタビュー】「新しいチャレンジ」を求め、名古屋からのオファーに呼応
デンマーク人FWキャスパー・ユンカーは今シーズン、浦和レッズから名古屋グランパスへ期限付き移籍した。約2年間プレーした浦和から同じJ1の名古屋へ新天地を求めた理由について、「彼らのビジョンや自分への評価を聞いて決断した」と話した。(取材・文=轡田哲朗)
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ユンカーは2021年春の登録ウインドー最終日にノルウェー1部ボデ・グリムトから浦和に移籍。左利きのストライカーは前線で存在感を放ち、公式戦32試合で16ゴールと得点力を発揮した。昨季は負傷がちで苦しいシーズンにもなったが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では準決勝の全北現代(韓国)戦で1点ビハインドの延長戦終了間際に起死回生の同点ゴールを奪う勝負強さを見せつけた。
そのユンカーは今季、浦和から期限付き移籍で名古屋へ。「新しいチャレンジをしたいというのが心にあった。その時に名古屋から話が来たのと、彼らのビジョンや自分への評価を聞いて名古屋に行こうと決断した」と話す。浦和でもサポーターから人気を博していただけに、「サポーターの愛情は実感していたし、ただ結果的にはJリーグのほかのチームに移籍することになった。具体的なことは言えないこともあるけど、やっぱりああいう環境でプレーできたのは幸せだった」と、決断までには苦悩もあったことをにじませた。
対戦相手としての名古屋を「非常に堅い守備をするチーム、そしてチーム全体でハードワークをするメンタリティーがある。そして、チームとしてもJリーグの30年という歴史を踏まえて経験がある」と感じていたというユンカー。過去に指揮を執ったチームでも外国人ストライカーを上手く生かしながら成績を残してきた長谷川健太監督の下、ポジティブなプレシーズンを過ごせていると手応えを語る。
「キャンプをやっているけど、監督のやろうとしているサッカーは自分に合っている印象がある。やりたいサッカーを日々学んでいるけど、そのいい感触がある。今回の移籍にケンタさんが関わったか分からないけど、彼が求めてくれるのなら自分にとっていい環境でプレーできることにつながると思う。もちろん監督のやろうとしているサッカー、スペースを利用しようという点で持ち味を生かせると思うけれど、練習でもコミュニケーションを取っているように、攻撃は試合の状況や相手の状況、システムにもよる。そこは臨機応変に、相手の弱いところを突いていけるようにやっていこうと話している」