昨季王者・横浜FMのオーストラリア人監督、Jリーグの将来への“責任”を指摘「1つの商品とするなら…」
開幕戦の両指揮官と川崎FW小林、横浜FMのFW宮市亮が出席
Jリーグ開幕を今週末に控え、2月14日に「2023 Jリーグキックオフカンファレンス」が東京都内で開催された。開幕カードごとに行われた記者会見で、昨季優勝の横浜F・マリノスと2位の川崎フロンターレによる注目ゲームでは、ともにリーグを盛り上げる責任について言及している。
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ここ6シーズンにわたってJ1の優勝を分け合っている両者が、17日に唯一の金曜日開催となるオープニングゲームで激突する。川崎の鬼木達監督は「まず2023年の開幕戦を戦えるのが嬉しい。Jリーグを盛り上げるという意味で、最後まで優勝争いをした意味でも嬉しく思う。注目を浴びるし、金曜日には1試合しかない。Jリーグを引っ張っていきたい思いもある。エキサイティングな試合ができる相手だと思う。自分たちはチャレンジャー。謙虚かつ強気で臨みたい」と話した。
一方、横浜FMのケヴィン・マスカット監督は「この開幕戦で戦えるのを誇りに思う。カタール・ワールドカップ(W杯)での日本の活躍、そこから得た盛り上がりに引き続いていく責任もあると思う。このJリーグを盛り上げる、プロモーションをするという意味でもエキサイティングかつエンターテインメント性のあるサッカーをする責任があると思っている」と、こちらもリーグ全体の盛り上がりに寄与する役割があるという気概を示した。
1993年5月に開幕したJリーグは間もなく30周年を迎える。川崎のFW小林悠は「Jリーグ開幕は5歳くらい。当時、プロサッカー選手に憧れて、自分もなりたいという思いでやってきた。夢を与えられる素晴らしい職業だと思うので、恥じないような、憧れになるような選手になりたい」と話し、横浜FMのFW宮市亮は「選手としては最高のパフォーマンスを見せるしかない。そのために日々準備をして、その結果としてJリーグが盛り上がればいい」とコメント。その上で、マスカット監督はJリーグの今後についても提言した。
「この30年でJリーグのレベルは、アジアでナンバーワンのリーグになったと思う。Jリーグと他国、アジアのリーグと比べれば、比べようのない大きな開きができていると思う。この30周年を振り返り、どのようにここまで来たのかも大事。ただし、ここからより成長するためという意味では過去を見ずに未来を見て、アジア以外のリーグを参考にしていくのも大事だろう。自分がJリーグを1つの商品とするなら、監督やコーチ、選手にも責任がある。クラブとして、その商品を良くしていかなければいけない」
リーグの頂上決戦により火ぶたが切られる2023年のJリーグ。週末にJ2も含め本格的に開幕するのに先駆け、ワクワク感を与える試合が期待される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)