マンUの象徴“ルーニー外し”はなぜ起きたのか データから見える問題点とは?

失速するチームで先発落ちが続く10番 トップ下を争うマタとのデータを比較

 現在のイングランド代表、そしてマンチェスター・ユナイテッドの象徴的存在であるFWウェイン・ルーニーに異変が起きている。多くのポジションをこなせるルーニーだが、今季就任したジョゼ・モウリーニョ監督は彼の長所が最も引き出されるであろう2列目の中央で起用。リーグ開幕3連勝を飾ったところまでは良かったが9月に入ると黒星が重なり、 メディアからの批判の矛先はルーニーに向いた。

 そしてモウリーニョ監督は、ついに第6節のレスター戦(4-1)から“10番外し”を決断。すると皮肉にも、マンチェスター・シティ戦(1-2)、ワトフォード戦(1-3)と続いていた連敗から脱してしまい、同ポジションにはスペイン代表MFフアン・マタ、あるいは守備的な試合運びを選択した第8節リバプール戦(0-0)ではフランス代表MFポール・ポグバが起用された。

 ルーニーが先発を外れて以降のリーグ戦成績は1勝2分と、チームとしてやや持ち直したようにも見えるが、攻守両面でポジティブな変化を生んでいるのだろうか。ここでは“ルーニー外し”が生む変化として、第6節レスター戦(4-1)などでトップ下として先発したマタとのデータを比較し、検証していきたい。

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 まずは攻撃面でのデータだ。9月の公式戦でのデータを合算し、90分平均値としたものが表の数字だ。攻撃的なアクションそのものはルーニーの方が多いが、精度という面ではマタが上回る項目が多い。例えば攻撃チャレンジ(攻撃時の1対1の局面の数)はルーニーが「8.37」とマタの「3.04」より圧倒的に多い一方で、勝率はマタが「45%」とルーニーの「33%」に勝っている。

 

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