「もう1回這い上がる」 福岡移籍の井手口陽介、新天地で誓うハイパフォーマンスと代表復帰への思い
セルティック移籍後は怪我もあって出番に恵まれず「自分の実力不足が大きかった」
練習場の前にずらりと並ぶテレビカメラの数が、福岡での期待の大きさを物語る。そんななか、井手口陽介が姿を表す。緊張感も気負いもなく、まるで何事もなかったかのようにピッチへと足を踏み入れる。プロとしてプレーするのは6チーム目。海外でのプレーも経験した。いい時もあれば、そうでない時があることも知っている。そうして積み重ねてきた経験が、どんな時も普通に過ごすことの大切さを教えているのかもしれない。
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2人1組で行われたウォーミングアップでコンビを組むのはリオデジャネイロ・オリンピックでともに戦った亀川諒史。その後、4グループで分かれて行われた鳥かごでは、井手口はそれぞれのグループを回った。少しでも早くチームメイトと馴染むようにとの監督、チームスタッフの配慮に「すごく明るくて、スタッフ・選手含めて一体感がすごくあるなと感じた。選手、スタッフを含めてフレンドリーな雰囲気があったのでリラックスできた」と井出口は語った。笑顔を見せ、時に大きな声で笑う姿が印象的だった。
「覚悟を持って戦う」。
それがスコットランド1部セルティックからアビスパ福岡への期限付き移籍が発表された時の第一声だった。2度目の海外移籍となったセルティックでは、2022年1月にカップ戦で先発出場を果たしたものの、その試合での怪我で戦列から離脱して、出場試合数はわずか「3」。直近の1年間では試合に出場することも叶わなかった。「怪我もあったが、素直に自分の実力不足が大きかった」と本人は振り返る。
そんな時に届いたアビスパ福岡からのオファー。もう一度Jリーグに復帰することに迷いはなかった。
「僕自身、ずっと試合でプレーしたいという気持ちがあった。そんななかで、試合に出ていない自分に声をかけてくれたということにすごく感謝しているし、その恩を返せるような活躍がしたい」
そして、このように言葉を続ける。「1年間試合出られていないので、もう1回這い上がるという意味で試合には出続けないといけないと思うし、そのなかで毎試合、毎試合ハイパフォーマンスを出していかないといけない」。そんな想いが「覚悟」という言葉につながったのだろう。