システム変更で両翼が躍動 ブライトン指揮官がもたらした三笘&マーチのスタッツアップ「勇気ある決断」
デ・ゼルビ監督に代わり4-2-3-1へとシステムを変更
日本代表MF三笘薫が所属するイングランド1部ブライトンは、今プレミアリーグで最も好調なチームの1つだ。躍進を導いたグラハム・ポッター監督をチェルシーに引き抜かれたが、後任のロベルト・デ・ゼルビ監督の下でチームは進化を遂げている。米データ会社「オプタ」は監督交代によるブライトンの変化を特集している。
前任のポッター監督は3-4-2-1のシステムをメインに採用して結果を残した。ボール保持の際には3バック+1アンカーで攻撃を組み立て、ウイングバックはサイドの高い位置に張り出す。また、セントラルMFの1人が前線まで攻め上がるため前線はワントップ+3人のMFという形となるところに特徴があった。
一方で、デ・ゼルビ監督は就任直後こそポッター監督の作った3バックベースの戦い方を継続させたが、徐々に得意の4-2-3-1へとシステムを変更。1トップの下に3人のアタッカーを並べ、その背後をダブルボランチが支える形が基本となった。
記事によれば、このシステム変更によってアタッカー陣は総じて「恩恵を受けた」という。中でも顕著なのが「3」の両サイドで起用されているMFソリー・マーチと日本代表MF三笘薫だ。ポッター監督時代はウイングバックが幅を取っていたが、2列目に入ったマーチや三笘は中央に入ってゴールに迫るプレーを増やしている。
その結果として昨季はプレミアリーグでノーゴールだったマーチが今季は19試合で4得点を記録。その4得点は全て直近の5試合で決めたもの。三笘もここ6試合で4得点を挙げており、チームトップの得点源だったトロサール退団の影響をほとんど感じさせない充実ぶりだ。前監督の時とは大きく変わった点だが、今のところはこれが良い方向へと転がっている。
プレミアリーグ初挑戦のデ・ゼルビ監督にとって最初の数か月は適応期間だったが、直近12試合で8勝とチームは軌道に乗っている。記事では「ブライトンがボールを支配するためにはアグレッシブなアプローチが必要だった。勇気ある決断だったが、そうする必要があったし、それが報われた」「ポッターの下でアイデンティティーを見つけた彼らは今、デ・ゼルビの下で支配の仕方を知っている」と自身のスタイルを反映させて結果を残すデ・ゼルビ監督の手腕が絶賛されている。
現在プレミアリーグで6位につけ、欧州カップ戦出場権獲得も射程圏内のブライトンはイタリア人指揮官によってさらなる高みを目指すことができそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)