香川真司、33歳キャリアの“明と暗”に米注目 欧州→J復帰で「まだ花を咲かせられる」

ユナイテッドではプレミア制覇を経験した香川真司【写真:Getty Images】
ユナイテッドではプレミア制覇を経験した香川真司【写真:Getty Images】

古巣C大阪復帰が決定、欧州でのキャリアに脚光

 元日本代表MF香川真司は2月1日、古巣のJ1セレッソ大阪への加入が決まった。米スポーツ専門テレビ局「ESPN」は「香川真司は欧州での時間を誇らしく振り返ることができるだろう」と33歳のキャリアを振り返っている。

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 香川は2010年にC大阪からドイツのボルシア・ドルトムントへ移籍。現リバプールのユルゲン・クロップ監督の下で即座にレギュラーとなり、ブンデスリーガ2連覇を経験した。ドイツでの2年間を経て、12年にはイングランド屈指名門マンチェスター・ユナイテッドへ引き抜かれ、1年目にはプレミアリーグのタイトルも獲得している。当時の主力選手だった元イングランド代表FWウェイン・ルーニーと抜群の連係を築くなど、欧州での生活は順風満帆にも思えた。

 しかし、ファーガソン氏が退任し、指揮官がデイビッド・モイーズに代わった2年目から出場機会を減らすと、ルイス・ファン・ハールがやってきた3年目には完全に構想から外れた。そして14年夏、マンチェスターを離れてドルトムントへ復帰した。

 ドルトムントでは再び主力選手として活躍したが、17-18シーズン途中あたりから欠場が目立つようになっていった。19年1月にトルコ1部ベシクタシュへ期限付き移籍したのを機に、クラブを転々と渡り歩くことに。スペイン2部レアル・サラゴサ、ギリシャ1部のPAOKテッサロニキ、ベルギー1部シント=トロイデンでのプレーを経て、今回の日本復帰に至った。

「ESPN」は「香川真司のヨーロッパでの経験をフットボールの世界の言い回しで表現するとすればA Tale of two Halves(2つのハーフの物語)というのが最もふさわしいだろう」と伝えた。ドルトムントでの数シーズンとユナイテッドでの1年目は世界のトップレベルで十分に活躍したが、それ以外のクラブでは苦戦を強いられた。明と暗がくっきりと分かれた香川のキャリアは前後半で試合展開ががらりと変わってしまうサッカーの試合のようだと例えられている。

 しかし、そのうえで同メディアは「だからといって彼の13年が成功でなかったとは言い切れない」と欧州5大リーグで3度の優勝をはじめ、日本代表として97キャップ、ワールドカップ2大会出場(14年、18年)といったその実績にスポットライトを当て、その功績を称えている。

「アジア出身選手の大半は勤勉で戦術的に規律を守るための役割を持った選手だというステレオタイプがあった時代に、香川の優れた才能は彼らが中田英寿や中村俊輔のようなゲームチェンジャーにもなれることを思い出させた。香川はまだセレッソ大阪で最後の花を咲かせられる」

 日本代表でも長く10番を背負って活躍した香川。2010年シーズン以来となるJリーグの舞台で再び輝く姿に期待したい。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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