ソシエダ久保建英の現地リアル評 レアル番記者が絶賛「これまで見たなかで一番素晴らしい」
【スペイン発コラム】レアル・マドリード戦フル出場の久保が出色のパフォーマンス
レアル・ソシエダMF久保建英は、自身2回目となるサンティアゴ・ベルナベウでの一戦にフル出場し、あと一歩で決勝点という素晴らしいパフォーマンスを披露。スペイン各紙から再び高い評価を受けた。
ラ・リーガ3位のソシエダは1月29日、1試合消化試合が少ないなか、勝ち点3差で2位につける昨季の王者レアル・マドリードと第19節で対戦した。
久保が昨季まで所属した古巣とのアウェーゲームに出場するのは4回目だが、サンティアゴ・ベルナベウを訪れるのは、膝半月板損傷で全治2か月の重傷を負った昨季のマジョルカ時代の2021年9月以来2回目。それ以前、初年度のマジョルカと2020-21シーズンのヘタフェ時代にコロナ禍で行われた2回はともに、レアル・マドリード練習場内にあるアルフレド・ディ・ステファノでの無観客開催となった。
久保が再びサンティアゴ・ベルナベウに来るとあって、試合当日のスペイン紙「マルカ」は、久保とヴィニシウス・ジュニオールの写真を一面に掲載。スペイン紙「AS」も久保特集を組み、ラ・リーガ2位と3位の上位対決を盛り上げた。
久保は古巣相手に中盤ダイヤモンド型の4-4-2のトップ下で先発出場。前半はチームとともにレアル・マドリードの固い守備に苦しみ、自由にプレーをさせてもらえない。後半10分にイマノル・アルグアシル監督が2人を入れ替え、久保は右ウイングにポジションを移したことで本来の力を発揮していった。
後半16分にパブロ・マリンとの素晴らしい連係からシュートを打ち、GKティボー・クルトワからあと一歩でゴールを奪うところまで迫った。続く25分、今度は右サイドの深い位置でエドゥアルド・カマヴィンガを抜き去り、グラウンダーのクロスでロベルト・ナバーロのシュートをお膳立て。さらに試合終了間際にもゴールを狙い、枠内シュート数がチームで一番多い選手となった。結果は0-0だったものの、久保は4試合目にしてレアル・マドリードとのアウェーゲームで初めて勝ち点を獲得した。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。