「そういう時は真ん中に来る」の完璧な読み GK西川周作が明かした“PKストップ”の真相

FCソウル戦のPK戦で悔しさを味わい、代表戦の2試合でもPKを決められる苦い記憶

“笑顔の守護神”が抱き続ける「GKは試合を決められる」という信念が実った瞬間だった。浦和レッズのGK西川周作は、15日のルヴァン杯決勝のガンバ大阪戦で1-1のままPK戦にもつれ込むと、4人目のFW呉屋大翔のキックをストップ。5人全員が決めた浦和がPK戦を5-4で制してタイトルを獲得した。

 特に今季、西川はPKに苦い記憶がある。現代サッカーにおいてPK戦にまでもつれ込む機会はそれほど多くないが、浦和にとっては5月のAFCチャンピオンズリーグのFCソウル戦第2戦に続き今季二度目だった。

 その時、西川は相手キッカーが枠を外したPKが一本あったものの、自らの力で止めることができなかった。そして、決めれば勝利という5人目のキッカーとして登場し、相手GKにセーブされる悔しさも味わっている。日本代表のゲームでも、ロシア・ワールドカップアジア最終予選のUAE戦、オーストラリア戦でPKを決められていた。

 ルヴァン杯決勝のPK戦で、両軍ともに3人目まで成功して迎えたG大阪の4人目は、大卒ルーキーの呉屋だった。

「呉屋選手も途中から入ってきた選手で緊張しているような雰囲気だったし、そういう時は真ん中に来やすいと思っていた。それはオーストラリアでの経験が生きた」

 西川は最後まで中央から動かず、呉屋が放ったキックを右足で弾き返した。これで優位に立った浦和は、続く2人が成功させて勝利した。中央へのキックに対するセービングを成功させた要因に、PK戦を通しての駆け引きがあったという。

 

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