浦和オランダ人FW、充実ぶりに“爆発の予感” 「間違いなく良い」と自信を示す背景
FWリンセン、不本意な昨季を経て掴んだ沖縄キャンプでの充実感
J1浦和レッズは沖縄県トレーニングキャンプの最終日にサガン鳥栖とのトレーニングマッチを実施。実質的に今季の新戦力に近いオランダ人FWブライアン・リンセンが、2ゴールを挙げて締め括った。
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リンセンは昨夏にオランダの名門フェイエノールトから加入。浦和は2年越しの獲得となったアタッカーに背番号「9」を与えて、「ラストピース」と期待をかけた。しかし、デビュー戦となったフランス1部パリ・サンジェルマンとの国際親善試合で出場から8分でハムストリングを痛めて離脱。結局、10月にJリーグでのデビューこそ果たしたものの満足のいくコンディションでプレーすることなく終わった。
そのリンセンは、この沖縄キャンプでも「昨年は自分にとっても残念なシーズンになってしまった。今年はキャンプからしっかりと始められてコンディションもかなり上がってきている」と、手応えを示している。
さらに「去年の教訓ではないが、リスクを回避して数日練習を休んだ。昨年のように長い期間離脱するのはいけないので、そういう部分でもスマートになってしっかりとやっていきたい」と話すように、状態を確認しつつもトレーニングにスタートから参加して状態を上げていった。そしてこの最終日、同じJ1との対戦で出場すると、昨季に見せられなかった冷静なシュート技術を見せた。
まずは1本目の2分に右サイドから日本代表DF酒井宏樹が出したラストパスを、右足で冷静にゴール。そして17分には、再び酒井からのパスを左足で決めた。リンセンは「1ゴール目は自分が大声を出して叫んだらしっかりと自分のところに出してくれた。素晴らしいボールが来た。逆に2点目は、自分がいるところにクロスを上げてくれた。お互いのフィーリングが間違いなく良いと思う」と、酒井のアシストによる2得点を振り返った。
オランダ1部では通算100ゴール以上を叩き出しているストライカーだけに、フル稼働できれば大きな戦力として期待されるのは間違いない。キャンプ中には同郷のFWアレックス・シャルクをメインターゲットに、さまざまな選手やスタッフにイタズラを仕掛けるような茶目っ気も見せているリンセン。2月18日開幕するリーグ戦について問われると「今日の試合でゴールをするよりも、やはりFC東京戦で入れることのほうが重要だと思っている」と眼光鋭く語っていた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)