阿部勇樹がルヴァン杯優勝カップを掲げる瞬間、「ヤバい」と脳裏によぎった“ある事”とは

「やる時はやって、騒ぐ時は騒ぐのがレッズ」

 はたして、キャプテンがカップを掲げるのに合わせて浦和の選手、スタッフ、サポーターが歓喜を爆発させた。

 それでも、笑顔を爆発させていたのは試合後のわずかな時間だけ。すぐさま次の戦いに目を向けた。

「シーズンは最後の方が重要な試合が多くなるし、ここから。自分たち次第じゃないですか。これでいいと思えばそれまで。もっと良くなると思えば、上がっていける」

 阿部はキャプテンとしてチームが悪い状態の時ほど先頭に立ち、チームが良い状態の時ほど黒子のように脇に控えてきた。優勝の喜びにチームメートが沸く姿を「やる時はやって、騒ぐ時は騒ぐのが浦和レッズなんじゃないですか」と、見守るような笑顔を見せていた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

フットボールゾーンウェブ編集部●写真   photo by Football ZONE web

 

 

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