浦和に9季ぶりの歓喜を呼んだ李の“信じる力” ファーストタッチで同点弾も「驚かなかった」
13年ぶり2度目のルヴァン杯制覇 李がMVPに輝く
浦和レッズのFW李忠成は、15日のルヴァン杯決勝のガンバ大阪戦で、後半31分の途中交代からワンプレー目のCKからゴール。0-1のビハインドを跳ね返しPK戦の末に勝利して優勝を勝ち取ると、MVPに輝いた。李は、自分がゴールを決められるという信念には、日本サッカーの歴史に残るゴールが大きく影響していると明かした。
「ここで代えてくれって審判に言ったんです。何か取れる感じがしたから」
浦和が0-1のビハインドのなかで得た後半31分のCKの際に、タッチライン際でスタンバイしていた李は交代ボードを上げてくれるように促したという。交代の対象となったFW高木俊幸はチームのなかでセットプレーのキッカーを務めることもある選手だったが、「自分が決めてヒーローになる」という思いとゴールへの予感がそれに勝った。交代が認められると、一目散にゴール前へ走っていった。
そして、MF柏木陽介が左足で蹴り込んだ右CKは、混戦のなかでマークを外した李の頭に吸い込まれるように飛んでいった。綺麗に叩きつけるように合わせたボールは、G大阪ゴールに吸い込まれた。これが、浦和の劣勢を跳ね返す一撃になった。
「自分のところに来ると思っていたから。『来い、来い』よりも『来る、来る』っていう感じだったから、点を取ってもそんなに驚かなかったし、イメージ通り、予想通りだなって。そんなに叫ぶような感じでもなかった。もちろん、嬉しかったけど」