アーセナルの中盤強化は「最優先事項」 今冬“ローン移籍市場”へ?「考え方が変わった」
今冬MF補強の噂が過熱、ターゲットはローンで獲得できる選手?
プレミアリーグ首位を走るアーセナルは今冬にMF補強の噂が過熱している。ミケル・アルテタ監督も新しいMFを探していることを認めたなか、英衛星放送「スカイ・スポーツ」がその理由を特集している。
アーセナルは今冬の移籍市場でブライトンからベルギー代表MFレアンドロ・トロサールを獲得。かねてから補強ポイントとされていたサイドアタッカーに即戦力を加えた。さらにセリエAのスペツィア・カルチョからポーランド代表DFヤクブ・キヴィオルの獲得も決め、最終ラインの強化にも成功した。
補強が進むなかで今、最優先事項となっているのは中盤センターのポジションだという。ウェストハムのイングランド代表MFデクラン・ライス、ブライトンのエクアドル代表MFモイセス・カイセド、スペイン1部レアル・ソシエダのスペイン代表MFマルティン・スビメンディ、エバートンのベルギー代表MFアマドゥ・オナナなどターゲットの名前は次々に浮上している。「スカイ・スポーツ」のレポーター、ダルメッシュ・シェス氏は「ミッドフィールドはアーセナルがプライオリティーを置くポジションの1つ」として補強の必要性を次のように語っている。
「今すぐ行うか夏まで待つかによるが、今冬にビッグネームの獲得はしないだろう。だが、夏までのつなぎとしてローン移籍の市場に向かう可能性はある。現時点ではグラニト・ジャカ、マルティン・ウーデゴール、トーマス・パーティのバックアップとしてエルネニーがいるが、彼は膝の問題を抱えている」
もともとは中盤の補強は来夏に向けて考えられていたが、バックアッパーのエジプト代表MFモハメド・エルネニーの負傷が今冬にも中盤補強に乗り出している大きな理由の1つだという。米メディア「ジ・アスレティック」のデイビッド・オーンスタイン氏は負傷がちだったトーマスが今季はコンスタントにピッチに立てており、控えにエルネニーがいることで中盤の体制は十分だったはずだが「エルネニーの負傷でアーセナルの考え方は明らかに変わった」と指摘している。
さらに「スカイ・スポーツ」のニック・ライト氏は今季のアーセナルはトーマス先発時の勝率が75%なのに対し、不在時は56%にとどまっているというデータを挙げ、今後の過密日程を見据えてトーマスの負担を軽減させるMFの戦力の確保が必要であることを強調した。
エルネニーの負傷をきっかけに、中盤の選手層の薄さが浮き彫りとなってきたアーセナル。メインターゲットはあくまでライスやカイセドといったビッグネームだが、彼らを今冬に獲得できる見込みは薄い。そのため、今冬にローンで獲得できる選手を狙っているようだ。マーケットの閉幕が迫るなかでアルテタ監督が求める人材を確保することはできるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)