ソシエダ久保建英は「ギリギリの状態」…現地記者の懸念とは? 「あれ以上を求めてはダメ」と指摘する訳

久保建英のパフォーマンスについて語ったスペインラジオ局「カデナ・セル」のソシエダ番ロベルト・ラマホ記者【写真:高橋智行】
久保建英のパフォーマンスについて語ったスペインラジオ局「カデナ・セル」のソシエダ番ロベルト・ラマホ記者【写真:高橋智行】

ソシエダ番の現地記者が久保の「フィジカルコンディション」について言及

 スペインのラジオ局「カデナ・セル」でソシエダ番を務めるロベルト・ラマホ記者はアウェーの地での試合後、久保のパフォーマンスについて次のような意見を聞かせてくれた。

「今日はベストコンディションではなかったので、アスレティック戦のようなダイナミックな動きを欠いていた。それでもプレスをかけられた時はもっと決定的な役割を果たす必要があった」と相手の激しいチェックに苦しむ様子が見られた点を指摘。しかし、「前半、最大の決定機を作ったのは久保だった、としっかり伝える必要がある」とポジティブな点を挙げていた。

 続いて、「イマノルが言うように久保は献身的でとても規律正しく、常に試合に出る意欲にもあふれている選手。そんな彼だが、今は試合数の多いシーズンの厳しい時期を迎え、ギリギリの状態にある。他のチームメイト同様、フィジカルコンディションがあまり良くない状況なので、今日はあれ以上多くのものを求めてはダメだ。本当ならもっと休ませなければいけないが、この後、多数の怪我人を抱えるなか、強豪のレアル・マドリード戦を控えているので立ち止まることができない」と話した。

 また、退場者を出したソシエダが後半、5バックで戦ったことについて、「タイトな日程や怪我人が多いなか、選手たちは本当に疲れた状態で今日の試合を迎えていたので、ほかの選択肢が残されてなく、あのように戦わざるを得なかった。今日は主力選手であるミケル・メリーノやシルバが欠場し、ブライス・メンデスも退場となってしまった。ダイヤモンド型の4-4-2の中盤を形成する4人のうち、スビメンディ以外の3人が不在の試合ではプレーに大きな制限があった。そのため、うしろに引いてゴールを固め、チャンスを仕掛けるタイミングを虎視眈々と狙う以外になかったが、3度訪れた決定機を生かすことができなかった」との見解を述べた。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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