浦和スコルジャ新体制は「かなり去年と重なる」 MF小泉が見据える今季の青写真
大宮とのトレーニングマッチで2得点、MF小泉佳穂が現状と今後へ見解
J1浦和レッズは沖縄県でトレーニングキャンプを実施中の1月25日にJ2大宮アルディージャとトレーニングマッチを行い、4-1で勝利した。浦和のMF小泉佳穂は2得点を奪い、今季に向けたテーマである得点力の部分で結果を残している。
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浦和は前半13分にゴール前のショートパスをつないだところから、小泉が技巧的なループシュートを決めて先制。前半32分には前線の3人が素早くゴールまで攻め切る、このキャンプで取り組む形で最終的に小泉がゴール前のこぼれ球を押し込んだ。それだけに「ゴールはラッキーな部分もあったんですけど、ゴール前に入り込めていることがすべてだと思いますし、今年テーマにしてやっていることだったので2得点という結果を残せたのは良かったです。これを続けていければ」と話した。
小泉は2021年にFC琉球から浦和に移籍加入すると、同時に監督に就任したリカルド・ロドリゲス監督の下で出場機会を多く掴んで飛躍を見せた。安定感のあるボールコントロールと気の利いたポジショニングで、ビルドアップを助けて後方と前線をつなぐリンクマンとして機能。また、前線でのプレスに参加すると背中で相手を消しながら追い詰めていく「カバーシャドウ」の精度が高いことで信頼を掴んだ。
一方で小泉が話したように、セカンドトップの選手としてはゴールに直結するプレーの数が課題になった。このキャンプでも、下がってボールを受けたい気持ちを抑えつつ前線での仕上げに参加する回数を増やした。それがこの日の2ゴールのように、肝心な場面でシュートを決められるポジションにいることにつながっている。
マチェイ・スコルジャ監督の就任により、昨季よりはチームの重心を前にしてプレスにも積極的な姿勢を出そうとしている。一方で、後ろからボールを前進させることについて小泉は「かなり去年と重なることがあるので、そこの財産でチーム全体としてやっているのは大きいですし、僕としてもかなり助かっています。相手の裏の使い方は去年よりもアグレッシブになりますけど、チーム全体のポジションは去年に近いものがあるかな」と、ロドリゲス監督の指揮下で培った部分が生きている手応えも話す。
そして小泉は「全体像としては去年との違いと、去年と似ているところを両方うまく取り込めている」と話す。前線で小泉が輝きを放つ回数が増えるほど、浦和に多くの決定機が生まれることになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)