香川のような「10番」が必要? クロップ政権に変革期が到来…ドルトムント時代の”中盤ポジション復活”を専門メディア推奨
ドルトムント時代に採用した4-2-3-1システムに復活のヒントか
イングランド1部リバプールは、今季不調が続いている。現チームを率いる名将ユルゲン・クロップ監督が採用してきたシステムを変更する必要があるかもしれないと専門メディアが考察を広げている。
クロップ監督は2015年10月からリバプールに就任。これまで2018-19シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇、2019-20シーズンのプレミアリーグ優勝をはじめ、7つのタイトルをクラブにもたらした。昨季は国内4冠に迫る驚異的な強さを誇ったが、今シーズンはここまでリーグ戦9位と低迷。優勝争いから遠ざかっている。
リバプール専門メディア「liverpool.com」では、「ドルトムント時代に使用された戦術的な変更を実行する可能性」と示し、過去率いたチームで採用したシステムへ変更を探る可能性を指摘。そのキーマンとなる「10番」の役割についても、元日本代表MFの名前も挙げつつ紹介している。
記事では「今、リバプールは少し遅れをとっているように感じられる。クロップ監督が好んで使う4-3-3は、やや予測可能なものになっているかも」と現状のチーム状況を考察。今季クロップ監督が何度か4-4-2や4-2-3-1の陣容を試した事実を取り上げた。
後者は、ドルトムント時代にクロップ監督が採用していたフォーメーション。「3人の堅いボックストゥボックスのMFよりも、10番を前線で起用することに寛容だった」と過去の例に出し、「相手の中盤とディフェンスの間のスペースや隙間に入り込み、スペースに穴を開け、相手選手に迫ってチームメイトにチャンスを作る。また、監督のトレードマークである前線からのプレッシングを得意とした」「伝統的な9番を支えるアンカーであり、ゴールやアシストで頻繁に貢献した」と選手の特徴を掘り下げた。
ドルトムントの時代には、元日本代表MF香川真司や元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェらが台頭した中盤ポジションを「10番」いうフレーズで表したなか、もしも今後リバプールでも4-2-3-1が多く採用されるとすれば、MFハーヴェイ・エリオットがその「10番」になりうると「liverpool.com」は考えているようだ。
ほかにも、20歳の逸材FWファビオ・カルバーリョ、技巧派FWロベルト・フィルミーノ、MFカーティス・ジョーンズなどもその役割を担う可能性があると名前を挙げた。
記事では最後に「時代は変わり、サッカーには永続性がなく、リバプールはクロップと彼のチームの目の前にある新しい風景に適応するために、根本的に変身しなければならない」と締め括っている。チームに“変革期”が訪れているクロップ政権で、新たな「10番」誕生が新たな風を吹かせるのか。今後の変化にも注目だ。
(FOOTBALL ZONE編集部)